昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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AC公共広告機構のコマーシャル

東北地方を襲った地震のあまりの凄まじさに、3月11日からの三日間は、NHKだけでなく民法の全部の放送局が、ひたすら地震津波のニュースを流し続けた。
少し落ち着きを取り戻した翌週も、各局とも流石に派手な馬鹿番組は自粛していた。
僕の記憶では、テレビ東京が最初にアニメ番組を流した。
バラエティは、日本テレビTOKIO明石家さんまの番組を再開したのが初めてだった。
その後は段々と昔の番組構成に戻ったが、コマーシャルだけはスポンサーが少ない。
その結果、AC公共広告機構のコマーシャルばっかりを見る事になってしまった。

この広告は、極めて真面目路線!
台詞も全て感動的!
目から鱗で、改めて自分のだらしなさを痛感、大いに反省……
となればいいのだが、俗物の権化たる当方、あまりに繰り返し見ていると飽きが来てしまう。
感動は続かないものだ。
例えば海外で大活躍するサッカー選手、岡崎、長友、内田、三人のコマーシャル。
全員が好感度抜群なのだが、度々あのセリフ「みんなでやれば、大きな力に」を聞くと、「事態はそんなに簡単じゃないぜ」と毒づきたくなる。
それに、トータス松本は余計なんじゃ……
三人の選手には、何ら責任があるのではないが、あまりに露出が増えると新鮮さが失われる。

どのコマーシャルも力作には違いないし、かなりカネもかかっているのだろう。
他にも金子みすゞの詩も、すっかり覚えてしまった。
アレってディック・ミネが歌った「二人は若い」のパクリじゃないのと思ったが、金子の方がはるかに先輩、むしろ作詞家サトウハチロウの方が影響されたのかもしれない。
「あなたッと呼べェばァ、あなたッとォ答えるゥ、山のこだまァのうれしさよォ。あなたッ、なァんだい。そォらァは青空、二人は若ァい」の調子は、何となく金子の詩に似ている。
仁科亜紀子と娘の子宮頚癌の会話シーンは、娘が親父の松方弘樹そっくりなのに驚いた。
「思いは見えないけれど、思いやりは誰にでも見える」と、青年が老人を助ける。
妙に真面目な顔つきで、SMAPが「あなたは一人ではない」と呼びかける。
個人レベルで4億円も寄付するような連中に、説教されてもねぇ。

物には程度がある。
確かに、楽器や歌、CGで大騒ぎするコマーシャルを自粛するのは当たり前だろうが、あれほど似通った奴ばっかり見ていると欲求不満になる。
丸々二週間は、この手のコマーシャルの洪水で、身も心もウンザリ。
最後の「ACィ~」も、すっかり耳に着く。

いつまでも自粛していれば復興が進むわけではない。
「ACのコマーシャルはもういいよ!」って、そう思う。