昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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原発楽観論は一体なんだったのだろう?

フクシマが、日本を沈没させるかもしれない。

福島第一原発の被害は、発生以来、日を追うに従い悪化の一途を辿っている。
とうとう「低濃度汚染水の海洋投棄」にまで至った。
これは大変な事だ。
東電の担当者は、泣きながら「迷惑をかける」と謝罪した。
枝野幸男官房長官は今回の措置を、「安全確保の為にはやむを得ない」と発表した。
これは、実は海洋投棄以上に危険な事態が内在されており、汚染水を海洋投棄する方がまだましと言っている事だ。

では、その本当はもっと恐ろしいものとは、一体なんだ。
そしてそれは、いつになったら解決するのか、解決の目処は立っているのか?
何一つ説明されないまま、海が汚染され、魚が汚染されている。
「低濃度とは?」と質問されると、例によって「人が今後一年間摂取し続けても問題ない」との、実しやかなデータが出される。
あたかも、「今、計測さている程度の放射能を被曝しても、健康障害は発生しない」と印象付けているが、フクシマ原発から放出されている放射線物質は、毎日毎日増え続けているのが実態であり、これを止める手立ては全く見つかっていない。
この瞬間の放射性物質は「低濃度だから」身に危険がなくても、今後とも被曝し続けないといけないとなると、大いに健康に害があると覚悟しないといけないはずだ。

世界中が、「日本政府と東電は本当の事を隠している」と見ている。
重大な技術データを公開していないとの、疑惑を持たれている。
確かに、政府と東電の発表と福島原発事故の推移を見比べると、そう疑われても仕方がない。
そもそもフクシマが暴走を始めた時点で、「手に負えない事態」と指摘した専門家がいる。
東電自体が、制御不能とその場からの撤退を決めたとの情報もある。
しかしその時に採用された対策は、「水で冷やせば大丈夫」であり、福島原発からの発電継続が前提だった。
今にして思えば、これが致命傷だった事は明白だ。
その後、水素爆発で建屋が吹っ飛んだ時も、「格納容器は無事だから問題はない」「原発装置は完全にコントロール下にある」と、楽観論が垂れ流された。

それから四週間近くが過ぎた。
最早、今フクシマで起きている事が政府、東電のコントロール下にあると思っている御目出度い人など、誰一人いない。
「直ちに健康に影響はないが、念の為に」を繰り返した彼らの発表が、如何にいい加減な嘘八百だったか、今、誰もがそれを知っている。
菅直人は、国際社会に向かって「フクシマは絶対にチェルノブイリのようにはならない」と大見得を切っている。
しかし現実は、フクシマはあの史上最悪の原発事故といわれるチェルノブイリに匹敵、あるいは既にチェルノブイリを越えてしまった大災害になってしまった。
しかし、それが分かったからといって、どうにも対処の方法がない。
覚悟を固めて、少々危険があろうと野菜も魚も食べなければならない。
そうしながら生きながらえて、国際社会の協力で一日も早くフクシマが収束する事を祈るしかない。

菅直人枝野幸男、そして東電。
史上最悪の大災害、フクシマが発生した時、我々は史上最悪の組合せを抱いていた事を悔やむばかりだ。