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菅直人不信任案騒動は納得できないが......

勝っても負けても、菅直人への「一定の」評価が出るものと思っていた。
できれば菅直人が不信任されることを期待していたが、駄目でも民主党が分裂すればそれならそれで民主党政権の終焉が近いと思っていた。
仕事があったので、携帯のインターネットをチェックしたのは午後二時過ぎ。
最初に「菅首相退陣表明」の文字が飛び込んできた。
慌てて中を見ると、菅首相が「地震原発の復旧に一定の目処がついた時点で退陣」を表明したので、不信任案が否決されたとの事。

「何だいそれ?」って感じだ!

鳩山由紀夫が裏で暗躍したらしいが、如何にもボンボンオーナーらしく、「こんな民主党を作った積りはない」「全ては国民の為だから」「身を捨てて国難を救っていただきたい」と、言葉が抽象的で具体性がない。
そもそも「一定の目処」って、何を言っているのだろう。
権力の亡者、菅直人がこのまま素直に退陣すると信じるなんて、鳩山は甘い!!!
菅直人は「私がやるべき一定の役割が果たせた段階で、若い世代の皆さんに一定の責任を引き継いでもらう」なんて、如何にもどうとでも解釈できるような台詞しか吐いていない。
とりあえず、菅にとって目の上のたんこぶだった不信任案は、今国会中の再提出はできない。
これで自動的に、半年以上の寿命延長だ。
更に、福島原発事故だって毎日毎日、悪化こそすれ、状況が好転している事はないのだから、解決目処たって当分の間は絶対に出てこない。
菅直人とそのグループは、今から必死に巻き返しを図って来るだろう。
何せ、彼の行動の原点は、一日でも長く総理大臣の地位にしがみつきたい一心だからだ。

小沢一郎も、ここで兵を引いたら政敵に止めを刺せない。
さすがの戦上手、小沢一郎は手兵を集め、政敵菅直人を土俵際まで追い詰めていた。
例え負けても、ここは乾坤一擲の勝負に臨むべきだった。
尤も、菅追放劇の最大の同志が、ボンボン鳩山由紀夫だったのが誤算だった。
鳩山は、張子の虎ならぬ張子の猫以下の民主党を守る為だけに、アッサリ菅との妥協を図る。
最大の武器を失ってしまった小沢一郎は、後は菅直人の善意による辞任を待つしかないのだから、権力闘争では更に不利な状況となる。
採決を欠席したところに、小沢の無念さが現れている。

しかし、こんな茶番劇で延命した菅直人政権の国会運営がうまくいくはずがない。
民主党内は更に混迷を深め、結果として民主党の評判が更に悪化する。
次の総選挙では、果たして何人の民主党議員が残っているだろうか?
民主党は、6月2日に自爆したようなものだ。