昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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台風15号で大童の一日でした。

死者、行方不明者まで出たほどの大型台風だったが、首都圏に住む身としては、突然襲われた感じが強く、準備不足だったと反省している。
沖縄周辺でウロウロしていた台風が、急に動き出して紀伊・東海地方へ向かったのが20日。
その頃は、まるで対岸の火事と言うか、彼方の台風程度の認識でしかなかった。
関東直撃の情報にも、大して危機感がなかった。

そもそも、御本社様から注意喚起の連絡があったのが、当日21日の午前中。
しかもその内容は「業務に支障のない社員は早期退社を」と極めて抽象的で、要は、「自分達は指示しましたからネ。以降の責任はア・ナ・タ!」の責任回避がミエミエの連絡に対して、我がグループは全国から精鋭を集めて会議中。
取り敢えず、女性陣に対しては午後には帰宅を手配したが、会議中の我々は、地方から来た連中の帰りの交通手段が確保できない。
彼らを放り出して帰宅するわけにもいかないので、「では、このまま続行スベェ」とあいなったが、午後には、名古屋地方では出退社禁止指示とか、某工場では浸水開始とか、恐ろしい話が飛び込んでくる。
一方の、侃々諤々の議論が続いている社内では、外の風雨の強さなど分かりようもなく、午後6時過ぎに終了。

「さぁ帰ろう」と外に出ると、大荒れの天気で交通が全面ストップ状態。
仕方なく籠城を覚悟して、先立つものは食事とばかりに、集団で飲み屋に一直線。
ところが誰もが考える事は一緒で、ここでも席が開くのを待って長蛇の列。
「少し先までタクシーで行こう」と思っても、車の姿がほとんど見えない。
かなり高級店なら空いていたので、兎にも角にも席を確保。
結果的にはグループの懇親が出来たが、閉店になっても交通手段の回復が思わしくない。
仕方なく、コンビニで酒やつまみを買い込み、再度会社の会議室で宴会を続行しながら、自分の帰路の鉄道の運転再開を待つ。
全員、「最悪は会社に泊まろう」と、不思議な同志的連帯感に包まれる。

10時過ぎには何とか我が通勤路も復旧したようだが、大混雑らしい。
Twitterは「見た事もないほど人が乗っていて、その9割は酔っ払い」との情報なので、このまま宴会続行。
その間、10時に一人、11時に三人と帰路に就き、12時を越して残ったのがわずかに4人。
そしてその一人が、不肖私メでした。

結局は12時半にタクシーを捕まえて、1時過ぎには帰宅。
風呂にも入らずすぐに就寝。
世の中は上を下への大騒ぎだったらしいが、当方は、結果として少し寝るのが遅くなった程度で、いつもとは大して違わない一日となった。

翌朝、庭の盆栽が一鉢、棚から吹き飛ばされ、頭ポッキリを発見してショック。
駅の通路は、壊れた傘が大量に捨てられている。
車窓から見える川は、異常なほどに増水している。
寝不足の目をコスリコスリの通勤だったが、改めて台風被害の大きさを痛感した。
しかし結果論だが、慌てて帰ろうとせず、酒を飲みながら大混雑を避けたのが正解だったようだ。

東京では、何か事件があると、帰宅難民が大量に発生する。
そして間違いなく、当方はその一人になる。
一つ、賢くなった。
今回の台風の被害を、そう良い方に考えよう。