昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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消費税が上がってしまうナァ

福島原発事故処理で様々なチョンボを仕出かし、事態を悪化させた張本人、菅直人
悪事の数々が暴露され面目を喪失し、今や恥ずかしくて人前に出られるはずはないと思うのだが、民主党の内紛劇の中で、何とブログに「小沢一郎は個利個略だから切り捨てろ」と書き込んだ由。
鳩山由紀夫からは、「ブログなどに書き込むのではなく、自分のところに言って来い」と一蹴されたらしいが、次の選挙で見捨てられたくない一心でのパフォーマンスだろう。
自分こそが個利個略の塊だった菅直人だが、しかしこれこそ政治家のDNA。
政治家は、自分の好感度を上げ、選挙に勝つ為なら何でもあり、例え薄汚いと顰蹙を買おうが、必死に自分を売り込むものだ。

その政治の世界で、まさしくスッタモンダの挙句に、消費税増税法案が衆議院を通過した。
首相野田毅彦は「先送りしない決められる政治」と胸を張った。
「例え一時的に不興を買おうと、将来の為には決断しなければならない」と、過去の大政治家に自分を重ねている積りらしい。
小沢一郎は「約束していない増税の前に、約束したことをやるべき」と反対した。
いずれも正論!どちらかが正解で、もう一方が間違っているわけではない。
どちらかを選択しなければならないから、民主主義の原則に則って多数決で増税が決まったまでだ。

しかしこの間の大騒ぎを見るにつけ、政治のいい加減さを痛感してしまう。
野田毅彦は「消費税増税は待ったなし、政治生命をかける」と、不退転の決意を語った。
そして「ぶれない政治」を標榜したが、実態は自民党公明党に譲りに譲って、三党合意にこぎつけたにすぎない。
それを「信念を曲げない政治家」と好意的に見る人も少なくないが、「増税大魔王」と罵る人もいる。
しかしそんなに重要な政策を、つい先だっての民主党総裁選挙時に一言も発していないのはどういう事だ。

民主党マニフェストなんて、とっくの昔に破綻している。
「だからこうなったら毒食わば皿までで、マニフェストに唱っていない増税をやってしまえ」なら、いくらなんでもご都合主義が過ぎるだろう。
民主党が選挙前に国民に約束した事が実行できなかったら、さっさと下野するのがご政道に携わるものの常道であって、選挙を避けて権力にしがみつき、ましてや政敵の加勢を借りてまで、国民に多大な負担をかける増税を実行するのでは、今の民主党政権はだまし討ち政治家集団と非難されても仕方がない。

消費税増税は、社会保障制度を持続させる為には避けては通れないだろう。
僕は、野田毅彦がいかなる逆流にも抗しても増税方針を貫き通した事自体は、評価されても良いと考えている。
しかしそれは、選挙時の公約として掲げた上で世に諮るべきであって、総理大臣になったらある日突然「増税しかない」と言い出し、そのために野合までしてしまうのはルール違反だ。

一方の小沢一郎
少なくとも政治家としては、マニフェストを遵守し増税反対に徹したのは首尾一貫している。
しかし「増税の前にやる事がある」と力む割には、具体的な方策が語られない。
政治家の数を減らしたところで、消費税増税に見合うほどの増収があるはずがない。
これまた、選挙対策ポピュリズムそのものだ。
そもそも小沢一郎には、「霞ヶ関には巨額の埋蔵金がある」など、世迷言で政権交代の幻想をばら撒いた責任がある。
マニフェスト遵守を主張するのなら、まるで実行不可能だったマニフェストで世間を誑かした、前回の衆議院選挙当時の民主党幹事長としての責任を痛感するべきだろう。

民主党はひどい政党だった。
一時期は、自民党は腐敗しきった政党で諸悪の根源とみなされ、政権交代が起きた。
しかし今や、そんな自民党でも、民主党よりもマシだと思われている。
今なら選挙に勝てると踏んでいる自民党の谷垣偵一は、野田毅彦に擦り寄り、「増税に協力するから早く解散総選挙を」と働きかけた。
何としても選挙を実現する事で、その先に自民党の政権復帰と自身の総理大臣就任を夢見ているものだ。

これもまた党利党略そのもののだが、そもそも政治とはそんなもの!
テレビで語るコメンテーターや、インタビューを受ける所謂「国民代表」達は「政治家はいつも政争ばかりで、国民のことは全く考えていない」と憤る。
しかし政治家は、選挙に受かり、政権をとってこそ自分の政策を実行できる。
だから、どうしたら選挙に勝つかを考えるのは当たり前だし、それが政治家そのものなのだ。

それにしても消費税率アップは、まもなく年金生活を迎える当方には堪えるナァ。
せめて食品だけは勘弁して欲しいと思うが、一方ではそんな事をすると利権の巣窟になるとも言われる。
では弱者には別の救済を考えると、生活保護のように、今度はそこに集る勢力が跋扈する。

消費税率を上げないと税収不足で社会保障が持続できないが、消費税が上がると途端に生活が苦しくなる。
いずれにしても、人間社会は生活しにくいものだ。