昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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「あぁ忙し」の仕事人間

年寄りなのに東奔西走している。
同僚の女性が「忙しすぎますよ、もう少し体調に気をつけないと」と心配してくれるが、正直言うと会社にいるより、外をウロウロしている方がストレスは少ない。
「個人の好みで、如何にも忙しそうに仕事をしているだけ」なのが実態だ。
会社の仲間はそんな内実を知らないので、「よく働く」とか「厳しい客との商談にも嫌な顔一つせず出かけてくれる」と感謝されたりして、世間様には「働きモノ」のイメージすらあるのが却って申し訳ないような気がしている。

今週月曜日から沖縄に出かけ、週末は高知に来た。
こんな仕事生活を繰り返してきたので、今年は七ヶ月で既にJALマイレージメンバーにとっての最高峰、ダイヤモンド会員の資格を貰ってしまった。
お蔭様で、飛行機利用時のチェックインも、搭乗の時も、最優先で案内されるので気持ちがいい。
また当方の勝手な都合ではとは言え、しょっちゅう会っているとお客さん達ともすっかり仲良くなる。
彼らから、「今度は何時来るの?」とか、「次回はあの名所旧跡に行こう」とか声がかかるようになると、商談相手と言うよりも、むしろ単なる世間話の相手みたいに思われているようだ。

しかし、良いことばかりではない。

昔はソコソコのホテルに泊まることに拘っていたが、最近は、夜遅く戻って単に寝るだけの場所と割り切り、コスト最優先に切り替えたため、狭い空間に押し込められたような圧迫感を感じてしまう。
ホテルの風呂も味気ない。
我が家の風呂が豪華なわけではないが、ホテルのトイレ付きユニットバスには固形石鹸もないし、シャンプーはあってもリンスはない。
そんなこじんまりした部屋に一人でジッと籠もっていると、何はなくとも話し相手のいる家庭のありがたさを感じてしまう。
旅先の料理もいただけない。
一見、「接待で豪華絢爛たる料理に舌鼓を打つことが続くでしょう」と羨ましがられたりするが、実は料亭の料理は塩分が利きすぎていて、夜中に喉が乾いて仕方がない。
当然のように、濃い味が多くなるので、体に良い訳がない。

とは言っても、こんな仕事で生活の糧を稼いできた。
こういう会社員生活で、家を買い、子供に教育を施し、家計を切り盛りしてきた。
仕事となれば、気楽で面白いはずがなく、我が身を犠牲にして必死に努力したとも言えるかもしれないが、その割には、北は北海道から南は沖縄まで、途中から海外まで広がった守備範囲を、嫌がりもせず走り回って40年が過ぎた。

そんな奮闘振りを、他人様は真面目な仕事人間と勘違いしていることが本人には面映い。
実は全く偶然の出来事だったが、幸いにも今の仕事が自分に合っていたようだし、今の仕事以外だったら続かなかったような気がする。
嫌なこともあったけど、我が会社人生は誠にラッキーだった。