昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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沖縄のパームヒルズゴルフリゾートクラブ

昨年7月以来、久しぶりに沖縄まで赴いた。
行きのJALは、運悪く修学旅行の高校生集団と一緒
ゲートの前から興奮状態で、ムクドリの群れと同様に大騒ぎを繰り返していたが、搭乗後の機内でも収まらない。
離陸しただけでワーワー、キャーキャー、気流の関係で少しでも飛行機が揺れると、地獄でも見たかのように怯えて騒ぐ。
最悪の連中と道連れになったもので、最早運が悪かったと諦めるしかない。
それにしても最近の高校生の知性のなさ、体罰で性根を叩き直さないと日本の将来は暗い。

当方の沖縄行は、果たして仕事と言えるのかは怪しいが、それでも何度か通っているうちに彼の地の顧客ともすっかり仲良くなり、アポをとると、当日夜の宴席と翌日のゴルフがオートマチックにセットされる。
今回も泡盛と沖縄料理を満喫、ホテルに戻るなり風呂にも入らずベットに倒れ込むほど、猛烈に酩酊してしまった。

翌朝、6時半にホテルを出発したが、未だ酒が残っているので、自分の息が酒臭くて気分が悪い。
今回のコースは、パームヒルズゴルフリゾートクラブで、顧客の社長が、「いつも同じコースだと飽きてくるので、今回は新コースを」と親切心丸出しで予約してくれたもの。
当方はもちろん初見参。
しかし知る人ぞ知る、偉く有名なコースなのだ。
飲み過ぎで体調は悪いが、それでも有名ゴルフ場でのプレイは大いに楽しみだ。

那覇市から車で南へ20分行くと、糸満市の外れに突然超バブリーなゴルフ場が現れた。
場違い感で言えば、閑静な農村にその昔有名だったラブホテル、目黒エンペラーが建っているのにも似ている。
今では門番もいない、まるで無用の正門を抜けて長いエントランスを進んでいくとクラブハウスに辿り着くが、その豪華絢爛さに度肝を抜かれる。
僕は、日本の北は北海道から、南は沖縄まで、様々なコースでゴルフをしてきたが、これほど金のかかったクラブハウスを見たことがない。
中に入っても受付のオネーサンが見当たらず、「受付は一階」の看板で、今いる場所が二階だと分かるが、これがなければ道に迷うほど広い。
螺旋階段を下りていくと、そこにはこのクラブでゴルフをしようと、全国から集まってきたらしい観光客がごった返している。
それほど全国的に名を馳せたコースらしい。

地元の客に聞くと、このコースをオープンする時、糸満市から「市民の結婚式ができるクラブハウス」の条件が付きつけられたので、必要以上に贅沢の極みとなったとの事。
しかしその甲斐虚しく、今では誰からも結婚式場として使用されることはなく、クラブハウスとして使用しているのはわずか三分の一程度らしい。
当時の建物の固定資産税が年間6千万円だったというから、そのけたたましさ、馬鹿馬鹿しさが分かる。
開場当初は、「東洋一のクラブハウス」と言われたらしい。
東南アジアのゴルフ場と同じで、ロッカー内にバスタオルが置いてあるので、風呂に入る時には、ロッカー前で全裸になり、腰にタオルのスタイルで湯船に向かう。
風呂もまた、高価そうな大理石をふんだんに使った湯船で、その横にはジャグジーも完備している。
コース内にもそこここに、前社長がかき集めてきた骨董品が置いてある。
どれも大して趣味のいいものではないが、玄関に置かれている逸品は無茶苦茶に高そうだ。
これほど金がかかったゴルフクラブだが、ご多分に漏れず行き詰まり、経営者交代。
今やハゲタカ外資、アコーディアグループの傘下となっている。
他人の金を言葉巧みにかき集め、散々放蕩の限りを尽くしたうえで行き詰まり、借金棒引きで再建する。
ここのクラブハウスは、ゴルフ業界の経営者たちの達の悪さと、それに踊らされた欲深庶民の栄枯盛衰がそのまま表れている。

この日の沖縄は曇天、最低温度16度、最高温度は19度だが、風は強い。
夏用ファッションでは肌寒いほどだった。
但しコースレイアウトは、なかなかに戦略的だ。
コースにも、メンバ-にも恵まれたが、スコアはさっぱり。
ゴルフはいつまで経っても、一進一退ならぬ一進一二退を繰り返すスポーツだなぁ。