昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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上海浦東空港は遠かったァ!

顧客の工場がある呉江から浦東空港まで、顧客が車を用意してくれた。
所要時間は1時間半から2時間ほどらしい。
時間から逆算して、おおよそ100kmちょっとの距離かなと推測。

若い運チャンがビュンビュン飛ばす。
高速道路は時速120kmから、場合によっては140km。
1時間以上走ったころ尿意を催してきたが、運チャンは英語も日本語も理解しない。
浦東空港方面の掲示板が現れたので、もうすぐ空港と思い、サービスエリアをパス。
ところがそれから10分ほど経過して時点で、浦東空港まで59kmの表示が出てきた。
一瞬、残り5.9kmと思い安心したが、数分後に52km表示が出てきたので、サァ大変。
一気に車内で、緊張感が高まってきた。

日本では、空港方面の表示が出れば、そこからはどんなに長くても10km程度だろう。
ところが国土が広大な中国では、60kmなんて、たいした距離ではない。
運チャンは、カセットテープに合わせて鼻歌をハミングしているが、当方は脂汗が滲み出てくる。
やっと残り20km近くなって、最後のサービスエリアを発見。
地獄に仏とはこの事、必死の形相で「トイレ!」と絶叫して、運チャンに一旦停止を頼み込む。
言葉は通じなくても尋常ならぬ雰囲気から、当方の緊急事態を理解したようだ。
暴発直前で事なきを得たが、あのままだったら、コンプライアンス上は大問題だし、命の危険が迫っても、高速道路の路肩に寄せて処理するしかなかった。
娘にゴミ箱に排便させていた、中国人の母親を笑えない。

2時間でやっと空港に着いたが、運チャンが進入道路を間違えて、あっちウロウロ、こっちウロウロで更に時間を使った。
もしもあのまま車中では我慢していたら、最後の最後で浦東国際空港前で立小便となっていたに違いない。
そうなったら、いくら公衆道徳が未熟で、道路で唾を吐いたり煙草の吸殻を投げ捨てる輩が多い中国でも、さすがに場所が場所だけに、間違いなく公安に連行されていただろう。
もしもそんな破廉恥罪で逮捕みたいな事態になったら、会社は救いの手を差し伸べてくれるだろうか。

それにしても車のスピードと所要時間から逆算すると、恐らくは空港までの距離は200km以上はあったのだろう。
それなら日本だと、東京から静岡近郊までに匹敵する。
日本なら新幹線を利用する距離を、さも近所まで見送りに行くみたいな感覚で、いとも当たり前に車で移動する。
中国では、何から何まで、日本の感覚で判断すると大変なことになる。