昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ドイツでも「義を見てせざるは勇なき也」

ドイツでの二日目は、どうしても午前3時に目を覚ます。
朝食に、日本から持ってきた好物のジャムパンを食べて、8時11分発のDBでベルリンへ。
ベルリン到着が午後1時19分なので、5時間以上の長丁場だ。

1コンパートーメントの定員は6名だが、最初は我々夫婦二人きり。
2時間後の途中の駅で、老夫婦が搭乗してきた。
すると旦那の方がドイツ語で、「荷物を棚に上げてくれ」みたいな事を頼んでくる。
見ると、彼の片手が不自由だ。
さっそく、「お安い御用で」と、重い荷物を持ち上げておいた。

それを切っ掛けに、話が弾むようになる。
彼らはベルリンから更に4時間かけて、終点のベリクまで行くと言う。
すると我々が下車した後に、持ち上げた荷物を降ろしてくれる人がいないと困る。
そこで下車直前に、「Shall I take your luggage down?」と声をかけた。
彼らの感謝する事!
おそらくは、我々がいなくなった後を心配していたのだろう。
あんなに喜ばれると、こっちまで嬉しくなる。

ベルリンのホテルは、リッツカールトン。
到着後すぐに、近くのブランデンブルグ門まで散歩。
すると、中国共産党に迫害されている法倫講の集団と、ベトナム共産党政権に反対する集団が集会をやっていた。
こんな場所で気勢を上げても無駄だとは思うが、共産主義に対する気持ちは理解できる。
せめて彼らが配っていたビラを貰って、支援の姿勢を示しておいた。

この日のメインイベントは、夕方6時開演のオペラ、「ローエングリン」鑑賞。
リヒャルト・ワーグナーの作品で、出演者もかなりのレベル(らしい)。
地下鉄を利用するので、用心して一時間前のホテルをスタート。
ところが搭乗した地下鉄が、途中でストップ、元の駅に戻ってしまった。
乗客は怒っているが、何の説明もない。
次の列車は来ないし、ホームに人が溢れ始める。
これは拙いと、タクシー利用に方針変更したが、途中で超大型デモにぶつかり、二進も三進も行かない。
「これではとても、開演に間に合わない」と、覚悟を決めた。

ところが以心伝心なのか、タクシー運転手の神風ドライバー振りが物凄くて、無茶苦茶にすっ飛ばして、開演前ギリギリでオペラハウスに到着できた。
乗っていて怖いほどだったが、今回に関しては感謝、感謝。
五時間近いオペラなので、終演は午後11時、日本時間は翌朝6時なので、完全徹夜をした事になる。
ホテルに帰還後すぐに熟睡、これで時差ボケは解決。