昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ウィーン美術史美術館

ウィーンに来て初めて、バスを利用。
目指すはベートーベンの家。
同じ方向に向って、我々夫婦の前を中国人アベックが歩いていたが、彼らは入場料を払わず、入り口近くをうろついた後、帰ってしまった。
ここまで来たら中まで見たらとアドバイスしたくなるが、有名観光地を見ただけで満足する、中国人のキャラクターそのもので、面白い。
拠って、これほど有名な観光地なのに、客は我々二人だけ。
全く暇そうなオニイチャンが、日本語の解説ブックを貸してくれるが、二部屋だけなので、時間はかからない。
我々が帰る頃に、年のころなら中学生くらいの女性集団が現れた。
日本語通訳がいたので、音楽を専攻している連中かもしれない。
このウィーンでは、ベートーベン以外にも、モーツワルトや、ヨハン・シュトラウスたちが、綺羅星の如くに登場する。
「音楽の都」と言えば簡単だが、この町そのものに、きっと音楽家を育てる文化があるのだろう。
音楽好きには、堪えられない町だ。
帰り道は、ベートーベンの小道を通って、今度はトラムに初挑戦。

快適に市街地へ戻り、ウィーン美術史美術館へ。
ここはルーブル、プラドに匹敵する、ヨーロッパを代表する美術館。
ケタタマシイ数の絵画が、展示されている。
我々夫婦の目的はただ一つ、フェルメールの「絵画芸術」を見ること。
尤もそこにたどり着く前に、ラファエロブリューゲルルーベンス、ヴァン・ダイクらの作品が、これでもかとばかりに並んでいるので、見て回っているうちにかなり疲れてくる。
目的のフェルメール作品の部屋には、誰もいなかった。
我々夫婦だけで、作品の前の椅子に腰掛け、世界の名画を数分間独占できる。
仮にこの絵が日本に来たら、押すな押すなの行列になり、鑑賞できる時間は限られてしまう。
これだけでも大変な贅沢を経験したことになり、はるばるウィーンに来た甲斐があったものだ。
さすがに疲れたので、モーツワルトの銅像がある公園に立ち寄った後、ホテルで一休み。
ウィーンには他にも素晴らしい美術館が多数あるが、最早体力も限界。
果たして残りの日程で、どれほどの美術館を訪問できるだろうか?

この日のウィーンは、昨日までと打って変わって風が冷たい。
ポロシャツ一枚で過ごしているうちに、寒気がしてきた。
夕食後、ホテルに戻ると鼻がクシャクシャする。
これは風邪の引き始めの症状なので、風呂にも入らず、早めに就寝した。