昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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松山英樹とスーパーボール

2月初旬の月曜日朝は、アメリカンフットボールの祭典、スーパーボールの日。
仕事の現役時代ですら、年休をとって観戦していたほどだが、リタイアした今では誰にも何にも憚ることはない。
午前8時から開始される、一世一代のアメリカ的大運動会を毎年楽しみにしている。
しかし今年は、少々勝手が違った。
本来ならその前座として楽しむ、PGAツァーの放送が延び延びになったからだ。
それでも普通なら、例えどんなにビッグネームたちが並んでいても、外国人の優勝争いにはさほど関心はない。
適当に切り上げて、スーパーボールにチャンネルを変えてしまうのが常だった。
 
しかし今年に限っては、日本の英雄、松山英樹が優勝争いの真っただ中にいたので、そうもいかない。
ところが日本人、田中肇を祖父に持つリッキー・ファウラーが、松山の前に立ちはだかる。
何とリッキーの腕には、「田中肇」の刺青があると紹介された。
現下の日本では清原和博の刺青が話題になっているが、こんな妙チキリンな刺青を入れたリッキー君の趣味の悪さも半端ではない。
 
この二人の争いは、16番を終えてリッキー君が二打差を付き、ほぼ勝負あり。
17番ティーショットが会心のショットだったようで、リッキー君はすぐにティーを探す余裕を見せる。
ところが何と、この当たりが良すぎて、グリーンを縦断し、奥の池にポチャリ。
松山君は、用心深くスプーンでティーショット。
結局このホールはボギー対バーディーとなり、松山君が二打差を追いつく。
続く18番は、松山君がピン奥5mに対して、リッキー君は同じラインの2m。
この難しいパットを松山君が決めて、プレイオフに突入。
両者一歩も引かないデッドヒートを繰り返すこと、4ホール。
将に手に汗を握る、大接戦となってしまった。
 
スーパーボールの方も気になるが、日本人としては松山君を応援しないわけにはいかない。
結局は因縁の17番で、リッキー君はプレイオフでも池ポチャを仕出かし、パー対ボギーで決着がついた。
 
やっとのことで、スーパーボール観戦に本腰を入れる。
既に1Qも10分近く経過していたが、ちょうどチャネルを切替えた途端、ブロンコスのディフェンス、ヴォン・ミラーがパンサーズのQB、キャム・ニュートンをサックしてボールを掻き出す。
そのままディフェンスがタッチダウンして、10対0。
結果的には、この時点で勝負がついたような試合だった。
 
ブロンコスの老雄ペイトン・マニングは、当年39歳の大ベテランQB。
今回を持って引退と言われているが、シーズン中のプレイはひどかった。
何せ往年は、鉄砲肩と褒めちぎられたパスが、ヘニャヘニャとしか飛ばない。
動きは緩慢だし、足の故障を理由に、とうとうベンチウォーマーになってしまった。
しかし今年のブロンコスには、そんなマニングの不調を補って余りある、鉄壁のディフェンス陣がいた。
「マニングがいても勝てるブロンコス」と評されたのは、全てディフェンスのお陰だ。
伸び盛りの若手、ニュートンを軽く一蹴して、今年のNFLは終了。
次のシーズンインは、秋まで秋まで待たなければならない。
次回こそ、贔屓のベンガルズのスーパーボール制覇を祈っているが、果たしてどうなる事か。
 
それにしても、松山英樹は大したものだ。
NFLを代表した名QBの最後の試合の日に、日本人プロゴルファーがPGAで二勝目を挙げた。
昨日の日本時間月曜日は、新旧交代の象徴的な日だった。
そこで今後の松山君には、英語で優勝スピーチ程度はこなす社交性を身に着けて欲しい。
松山君は、ゴルフの技術面では既に石川遼をはるかに凌駕しているが、唯一英会話能力は、はるかに後れを取っている。
同じ英会話初心者としては大いにシンパシーを抱くが、今や松山君は、日本を代表するような世界的プレイヤーだ。
品性下劣な単なるゴルフ馬鹿ではない、精神面の充実が表情に現れ、アマチュアから尊敬と憧れを集める顔つきのプロゴルファーになってほしいナァ。