ここは、サンクトペテルブスブルグでみた教会よりも、小ぶりで更に素朴そのもの。
しかしその厳粛さは、決して劣ってはいない。
単なる観光客の僕でも、敬意を持って聖堂を見上げていた。
続いてヘルシンキ大聖堂へ。
この大聖堂は、ヘルシンキ一の人気スポットだが、中はまるでガランドウ。
しかし外にはしっかりと土産ショップがあり、コーヒーまで販売している。
すっかり商業主義化した教会施設だった。
ここには、あのやかましい集団、中国人団体客がバスを仕立てて押し掛けていた。
彼らは、街中ではあまり見かけないが、観光地になると浮塵子のごとく現れてくる。
そして彼らは、どこでもここでもとにかく写真パチパチを繰り返している。
面白いのは、あれほど反日で騒ぐのに、持っているカメラは100%日本製だ。
昼食は、昨日の駅前の日本料理屋へ。
昨日仲良くなっていた仲居のオバアさんに「Hello, again!」と挨拶して、注文は海老天ウドン。
マァきつねから海老天へ、のっかている物が違うだけなので、二日連続して食べるとさすがに食傷気味になる。
体調に自信が持てないので、この日はいったんホテルに引き上げる。
すると昨日、野外ライブをやっていた場所に多くの人が屯している。
用意された椅子は、全席満席状況だ。
しばらく待つと、吹奏楽団みたいなのが舞台に上がり、スウィングジャズを演奏し始めた。
この界隈では人気者と思われる茶髪オヤジのサックス独奏とか、女性シンガーの熱唱もあった。
この女性、声量は豊かだが、その分、胸も腹もお尻もでかい。
鳩胸、出っちり、出バラの典型だったが、皆から大拍手をもらっていた。
ホテルで休んだ後、夕食の場所を探して、街へ出向いた。
その割には価格は、コース料理で50€と高い。
これで外れたら後悔すると思いなおし、ホテル近所の日本料理屋に方針変更。
ここには、表のメニューに鰻丼が掲げられていた。
中国人の男女若者店員が、愛想よく注文を取っていき、僕は鰻丼と味噌汁、妻はご飯とホタテバター焼きとカニカマサラダ。
ダメ元だったが、これは美味かった。
尤も鰻丼と言っても、皿に盛られているので、厳密には鰻皿。
しかし殆ど一か月ぶりにコメを食べ、元気が回復した気分になるのは、やはり当方、骨の髄まで日本人だ。