昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

DeNAラミレスって名監督なんだ

今年はほとんど、プロ野球テレビ中継を観なかった。
理由は、プロ野球に対して、昔ほどの興味が湧かなくなったからだ。
野球って、勝負がつくまで時間がかかり過ぎるし、試合中活発に動いている選手は限定されている。
贔屓のチームがなければ、一所懸命に見る気にならないスポーツだ。
しかし体育の日の月曜日は、DeNA対巨人のクライマックスシリーズを、最後まで熱心に観戦した。
 
僕は、クライマックスシリーズそのものには疑問を持っているが、それでもルールはルール。
セ・リーグの場合、一勝一敗で迎えたこの試合で負ければ、今年のシーズンが終わってしまう。
特に人気チームの巨人にとっては、何としても負けられない。
そんな気迫がみなぎっていて、DeNAに先制されても勝ち越されても、必死に追いつく。
延長戦になり、不利だったはずのDeNAが逃げ切ったが、試合内容は素人目にも緊迫感があった。
僕は、この試合は最終的には監督の力量の差が出たと思っている。
クライマックスファーストステージの最終戦で、巨人の高橋由伸監督は、沢村が負傷退場した時に顔をしかめて交代を告げたが、ベンチ最前列に仁王立ちで指揮を執るDeNAのラミレス監督は、どんな場面でも自信満々の顔つきだった。
 
ラミレスは打者としてヤクルト、巨人、DeNAに所属し、名球会入りするほどの大選手だったのに、2014年ベースボールチャレンジリーグ群馬ダイヤモンドペガサスでプレイしている。
早い話が都落ちで、草野球に毛が生えたような環境でも、野球を続けたオトコだ。
それが今年、それまで四年間続いた中畑清の後釜として、横浜DeNAの監督に就任した。
そしてそれまでは「巨人の横浜銀行」とまで揶揄された弱小球団だったチームを、年間を通じて巨人に勝ち越すチームへと変身させた。
 
それまで指導者としてのラミレスを全く知らなかったので、DeNA監督就任の発表には大変驚いたが、実は大変な理論家でメモ魔、投手の配球を捕手任せではなくベンチが担当するなど、画期的なことを話していた。
今もって、「正捕手の存在こそ勝利への道」と唱えている、元大捕手、野村克也が聞いたら卒倒するようなアイディアだが、ラミレスは自分の経験に絶対の自信があったのだろう。
芸人みたいなパフォーマンスをやっていたラミレスが、そんな知的な作業が得意だったとはと思ったが、横浜DeNAと言えば、毎年最下位争いの常連チームなので、中畑清に続いて少々色物監督で人気回復程度の胸算用と思っていた。
 
そんな先入観に変化が出たのは、後半になって対巨人戦六連勝したころの、監督への勝利インタビューを聞いたからだ。
ラミレス監督の英語が、実に聞き取りやすい。
どんな質問にも、即座に、且つ分かりやすい英語で答える。
僕は未だに英会話の勉強を続けている英語初心者だが、そんな僕が聞いても、ラミレスの話は理解できる。
きっとラミレスの頭脳構造や思考回路は、きちんと整理されているに違いないと、そう確信させる受け答えをする。
 
横浜DeNAは、大熱戦の結果クライマックスシリーズを勝ち上がり、次はペナント覇者の広島へ挑戦する。
実力的には広島がかなり上だろうが、ラミレス監督に率いられた横浜DeNAには、失うものがない気楽さと、巨人戦を勝ち上がった勢いがある。
ラミレス監督を応援する積りで、楽しみに観戦してみよう。