マラガへの移動は、現地旅行社の車をチャーター。
予約確認書に、「ガイドはありません、英語でのコミュニケーションが取れない可能性もあります」と書いてあって悪い予感がしていたが、案の定、ドライバーはスペイン語しか話せない。
何やら、一所懸命に訴えかけているのだが、こちらはスペイン語が全く理解できない。
必死の形相で質問してくるが、全くチンプンカンプンで、どうにも埒が明かない。
すると、最後の奥の手とばかりに、自分のスマホに大声で喋り、それを英語に自動翻訳するアプリを出してきた。
彼のスマホ翻訳によると、最初のプランで昼食を予定していたカサレスはつまらない街だから、ミハスで2時間ステイに変えようと言いたいらしい。
ガイドがそう言うのならと、予定変更。
先ずは、ロンダの街に到着後、1時間観光。
ロンダは、絶壁の上に立つ家々と橋が有名だが、狭い空間なのですぐに見終わる。
しかしその絶壁振りは、写真や言葉では言い尽くせない。
高所恐怖症の僕は、深い谷底を見下ろすだけで、腰が浮き上がるような気分になる。
またロンダには、スペイン最古の闘牛場跡があった。
動物愛護の意味からも、現在では闘牛は開催されていないようだが、その昔は、ここでスペイン人が熱狂していたのだろう。
続いて、「白い街並み」のミハスへ。
北海道で超人気のローカル番組、「水曜どうでしょう」で、日焼け止めクリームで顔を白塗りにして、壁にしがみ付いた大泉洋と鈴井貴之を、見つけられるかどうかを放送したことがある。
あれはアルコス・デラ・フロンテーアの街並みだったが、ミハス市も家々は全部白塗りで、年に三度塗り替えるほど、白の街並みを徹底している。
実際のミハス市は、遠く地中海を見渡せるし、バックは独特の岩山で、その中に白一色に塗られた街並みが並んでいるので、極めて印象的だ。
昼食は、インフォメーションセンター近くのイタリア料理店へ、
実はロンダで、カメラのバッテリーが切れてしまった。
よって店選びの最優先項目、カメラバッテリー再充電ができるかに「OK」の返事を貰えた店に飛び込んだものだ。
しかし残念ながら、スパゲッティの麺が伸び切り、アルデンテ好みの僕としては、はなはだ物足りない。
それでも、カメラが使えるようになるまで小一時間、その店で昼食をとった。
続いてこの日の目的地、マラガへ。
ところが最後の最後のマラガ市内で、ドライバーはホテルが分からない。
「ここ!」と教えてくれたが、妻が「こんなところではない」と言う。
そこからドライバーは道で会う人ごとにホテルの場所を聞き、我々夫婦は、荷物を引きずりながら、その後を追う。
結局10分ほど歩きまわった挙句に、やっと目的のホテルを見つけられたが、ホトホト疲れ果てた。
余りの疲労で食欲も減退したが、マラガにうどんの店があることを見つけた。
うどんなら消化が良いし、何よりも日本食ならば、胃にもたれない。
ホテルから、わずかに徒歩5分の近場なのも助かる。
期待して行ってみたが、鴨南うどんの値段が10.5ユーロもする。
ここはスペインなので、値段は我慢するとして、味が妙に甘い。
それもまだ我慢の範囲だったが、「七味唐辛子」を頼んだら、「チリペッパー」を持ってきたのには参った。
うどんには、七味唐辛子が定番だろう。
それを半練りのチリペッパーじゃ、味も違うし、何よりも雰囲気が出ない。
もう、二度と行かない!