前日の疲労と、若干風邪気味の所為か、朝起きるのが辛い。
結局いつもより2時間近く寝込んでしまい、朝食が8時半過ぎとなった。
この日は、特段の予定はない、
しかし、翌日がグラナダ行バスを利用してアルハンブラ宮殿観光なので、バスの出発場所を確認に出かけた。
これは、添乗員が全部世話をしてくれるツアー旅ではなく、何から何まで自己責任で解決しなければならない、夫婦二人旅の大鉄則だ、
ところが大通りが大工事中で、路地が狭くなっている上に、工事の粉塵が舞っている。
更に朝飲んだ風邪薬の副作用か、歩き始めてわずか10分で、息が苦しくなってきた。
水を飲みながら、歩くペースを遅らせて、やっと駅に辿り着いた。
心臓の不安に加え、風邪の負担も加わり、前途多難の思いに駆られたが、一方ではもう全行程の半分を超えていると、気合を入れなおす。
こんな場合は、切迫したスケジュールではないことが有難い。
バスターミナルは駅の横なので、折角ならばと、明後日のコルドバ行きチケットを購入することにした。
この駅では、到着順に番号を入手して、自分の番号が呼ばれると、窓口でチケット手配をするシステムだ。
我々の担当は、60歳近い爺さんで、全く頼りない。
「明後日(The day after tomorrow)と言ったのに、出てきたチケットは明日の分。
これを一旦キャンセルして、また取り直すのに5分かかる。
本当にキャンセルされたのか確認するために、領収書、キャンセル表を取っておくことにした。
バス乗り場も確認できたので、いったんホテルで休息。
昼食は、ホテルからわずか1分のイタリアン料理店へ。
ところがこの店、ネットではイタリアンと紹介されていたが、実際はパスタもピザもなく、あったのはパエリア等のスペイン料理。
実は有名なスペイン料理の店で、頼んだパエリアが出来上がるまで25分かかる。
その分、味は絶品で、今まで食べたあらゆるパエリアの中で最高だった。
再度ホテルに戻って昼寝をしたら、予定よりも寝過ごした。
少し慌てて、ピカソ生誕の家に向かう。
途中にベンチに座るピカソ像があり、皆、横に並んで記念写真を撮っている。
そのすぐ傍が、ピカソ生誕の記念館。
シニア割引でわずか2ユーロだったが、その分、一階(日本的には二階)を見ると、すべて終わり。
続いてピカソ博物館へ。
ここでは日本語のオーディオガイドを貸してくれるので、ピカソの絵については理解が深まるが、時間がかかる。
小学校の頃のガキ仲間間では、「ピカソの絵なら誰でも書ける、僕でも書ける」が定番だったが、実際にピカソの絵を時代ごとに見ていくと、そんな不遜な思いを持ったことが恥ずかしくなる。
この日の最後は、マラガ大聖堂。
たまたまミサがあり、偉そうな坊さんの入場や説教を見ることができたが、隣の異教徒がそれを写真に撮ろうとして係員に怒られていた。
マァ、確かに荘厳な大聖堂だが、二日前にセビーリヤ大聖堂を見たばかりなので、こちらは若干迫力不足。
今日も一日歩き回ったので、食欲もない。
近所にカレー屋(Curry-Ya)があると知り、軽くカレーうどんを食べることにした。
ところが出かけてみると、どうしてもその店が見つからない。
切羽詰まって、結局は、前日「二度と行かない」と決めたはずのUDONへ。
しかしうどんはコリゴリなので、僕は味噌ラーメン、妻は海老天そば。
これが思いのほか美味くて、本日は終了。