昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

犯罪意識

日本人には、道路交通法独占禁止法とセクハラに関しての犯罪意識がない。

ネズミ捕りでスピード違反を指摘された場合、ほとんど全員が「運が悪かった」と思うか、「警察のやり方は汚い。こっそり隠れて摘発するなんて」と開き直る。
時速40kmが制限速度の場合も、10%まではお目こぼしなる俗説があるが、これも捕まってしまうとアウト。
駐車違反なんて当たり前、日本中の至る処で見られる光景だが、これも犯罪である。
運転中の携帯電話も駄目。
「ビール一杯だけなら大丈夫」と勝手に思い込むのも、あってはいけない話で、アルコール探知機で反応が出ると、免停や免許取り消しを食らう事になる。
しかし、これらの道交法違反をしてしまった誰からも、「法律に違反して申し訳なかった」などの反省を聞いたことがない。

独占禁止法は、公正取引委員会が年に数件立ち入り調査を実施し、その中の一、二件を刑事告発している。
しかし、日本人には「誰でもやっているじゃないか!」と罪の意識は少ない。
最近でこそ官製談合に対しては、「我々の税金を無駄遣いして!」と少し厳しい指摘がなされているが、民間の談合への関心は薄い。
日本は、助け合いの農耕民族なので、隣の人と同じ事をやっていれば間違いないとの横並び意識が強い。
考えてみれば、極めて個人的な行事の結婚式のご祝儀や葬式の香典も、隣人と同じ金額を相談して決定している。出す方も貰う方も、一人だけ特別に多かったり少なかったりすると対応に困ってしまうので、横並びが助かるのである。
その為、お互いに情報交換して同じように行動するため、談合が組織されてしまう。
しかし、経済活動で談合すると、これもまた犯罪である。

セクハラは、「職場の雰囲気を打ち解けたものとするため」との言い訳があり、ほとんど罪の意識がないまま、「髪を切ったのは失恋したから?」などと、まるでオジサン感覚の質問で顰蹙を買うことになる。
難しいのは、女性側が不快と感じたものがセクハラと規定されるため、絶対基準が分かりにくい事である。
違う人が同じ事をやっても、セクハラになる場合と、ジョークで終わる場合があり、変に自分に自信のあるオジサン族は、「自分の場合は程度の高いジョーク」と思い込んでセクハラをやってしまう。
アメリカで、自分の机にヌードカレンダーを置いたために訴えられたケースがあった。最近はパソコンのスクリーンセーバーも要注意。
職場で、女性を見つめるのも駄目。身の回りは小奇麗にし、女性の、特に肉感的(古い言葉!)な女性の写真は、ヌードでなくても絶対に同性の反発を招くので駄目。
女性については、仕事と関係ないことに関心を持っても、話をしても駄目なのだ。
ちょっとエッチネタで女性の関心を引こうとの助平根性も捨てさらないと、飲み屋ではOKでも、会社では犯罪者になる。

僕なんかは、スピード違反で捕まった時は人一倍、身の不運を悔しがった。
横並び意識も極めて強い。
オジサンギャグを頻発し職場の鼻つまみ者。
立派な犯罪者予備軍だ。