人生

妻の発症から一年が経った

一年前、我々夫婦はとんでもない災厄に襲われた。 僕の方は軽症だったが、妻は手術すらできるケースが少ない極めて寛解率が低い病だった。 検査入院と闘病中には何度か絶望の思いに陥ったが、それでも何とか手術に辿り着くことができた。 その手術は成功した…

断捨離

妻は昨年12月初旬に手術し、中旬には退院した。 しかしその後の経過が良くない。 浮腫みが激しくなり歩くことすら困難になったので、2月中旬に緊急で入院した。 この浮腫みは厄介な症状で、病院側に具体的な解決策、対策があるわけではない。 医者による…

二人で一人前

妻の大手術から一か月半、退院からちょうど一か月のこの日、経過観察のために病院に赴いた。手術にたどり着くまでに様々な試練に遭遇したが、なかでも手術二週間前に突然白血球が激減、貧血症状が顕著になった時は最大のピンチだった。その時に対応してくれ…

あなたは神を信じますか?

我が家は昨年9月まさに青天の霹靂のような大災厄に見舞われた。 一時期は絶望感に苛まされたが、四か月の時間を経て何とか正月を無事に迎えることができた。 だが、この間の苦悩は人生観、死生観を劇的に変えるものだった。 実は昨年、金婚式を迎えた。 今…

那珂湊おさかな市場

金婚式で宿泊した旅館からの帰宅の日。 天候のせいでゴルフをキャンセルしたので、全く予定がない。 朝から二度も温泉につかり、朝食をとってチェックアウトとなった。 しかしこのまま家に直行するのも芸がない。 とは言っても、天候は大雨と最悪なので観光…

サプライズプレゼント

実は金婚式にあたって、極秘裏に一か月以上前から妻へのサプライズプレゼントを企画していた。 何せ結婚以来、共に苦労し、共に戦ってきた、最も親愛なる同志だ。 思い起こせば、子育てで一番苦労したのは妻だ。 僕は仕事にかまけて、と言うより仕事を理由に…

祝!金婚式

50年前になる。 某地方都市で我々夫婦は結婚式を挙げた。 相手の嫁は、高校生の時から知ってはいたが、大学生、社会人時代は全く没交渉。 それがひょんなことから再会し,その後三か月もしないうちにプロポーズ。 そしてわずか四か月後には結婚式。 将に風…

正月早々ショッキングな出来事

正月早々ショッキングな出来事に遭遇した。 それは能登大地震でも、日航機と海保機の衝突炎上事故でもない。 週刊文春と吉本興業、松本人志とのバトルでもない。 自民党の裏金疑惑への怒りでもない。 きわめて個人的な問題だが、しかし本人にとってはかなり…

コロナ血風録の始末記

殿、一大事でござる!と、我が家がコロナの襲来を受けたことを前回のブログに書いた。 我が家の場合息子も嫁も全く同じ症状なので、先に発症した息子から感染した事は間違いない。 いずれの場合も、病院は陽性反応が出た患者の受診を拒否した。 保健所の行政…

コロナ狂騒曲

世間ではコロナ第八派が猖獗を極めている。 今までのどの流行の波よりも陽性者が多く、且つ終わりが見えない。 そんな中でも我が家は夫婦揃って五度に亘ってワクチン接種済みであり、コロナ迎撃体制は万全、 ………のはずだった。 そんな我が家の太平が突如とし…

爺ィの行状

いつもは嫁のついていくのだが、たまたま一人でスーパーに出かけたことがある。 当初は何かと戸惑った、セルフレジの自動精算システムにもすっかり慣れた。 適当に買い物して、機械相手にチャチャっと支払いまで済ます。 リタイアしてやることがなくなった老…

全ては神の思し召し

父は全くの無宗教だった。 その影響で僕も神様を信じていなかったが、母は信心深かった。 仏壇に毎日供え物をして、両手を合わせて何やら熱心に祈っていた。 母はまた皇室大好き人間だった。 「皇室ジャーナル」の番組が大のお気に入りで、全く興味がない僕…

人間50年

♫人間五十年、下天のうちを比らぶれば、夢幻の如くなり♫ 織田信長は、敦盛を舞いながら50歳で死んだ。 敦盛の歌詞は、当時の寿命が50歳だったことを表している。 これは当時の人たちが普通に生活していれば、耐用年数の平均は50年くらいということだ。…

摺り足厳禁

年寄りの致命傷が、転倒することだ。 僕も散歩中に一度、見事なまでにひっくり返ったことがある。 前を行く爺さんの足が余りにも遅いので、カーブで追い抜こうとした途端、わずか数ミリの側溝の段差に足を取られた。 顔面と体のあちこちに擦り傷ができたが、…

夫婦喧嘩は犬も食わない

他の例を多く知っているわけではないが、我が家は比較的、夫婦喧嘩は少ない方だと思う。 昨年秋も、夫婦で東北紅葉見物に車で出かけたが、1400㎞の道中の二泊三日間、ずっと一緒だった。 勿論、風呂、トイレと寝る時は会話が途絶えるが、後は食事中も車…

自分が嫌だったことは、他人にしてはいけない

「親の小言と茄子の花は、千に一つも仇(無駄)はない」 「親の言うことをよく聞け」との格言、箴言だ。 確かにこの歳まで生きると、この言葉の意味の深さを痛感する。 「あの時親父はこう言った」とか、お袋から叱られた時のことを思い出したりするからだ。…

絶対評価と相対評価

我々俗物の不満の代表的なものが、自分の評価に対してだ。 わずかには、自分の評価を満足している人がいるかもしれないが、恐らくは90%以上が「自分は正当に評価されていない」と、不満タラタラのはずだ。 これは全て、評価が相対的なことに起因する。 実…

艱難汝を玉にす

学生時代に場末の映画館で観た「男はつらいよ」に腹を抱えて大笑いして以来、フーテンの寅さんの大ファンだった。 一時期は映画シナリオまで買い込み、寅さんの口上を覚えた。 しかし当初は、主演の渥美清の動きが機敏で、キップの良い啖呵が楽しみだったが…

面食い嫁と面食わず知人の差

仕事をリタイアする時、後輩連中が送別会を催してくれた。 その時の幹事たちは、僕に内緒で密かに我が嫁を訪ねて、会社の誰も知らない僕の日常生活や、結婚の馴れ初めについて聞き出し、サプライズ企画で参加者に公表した。 そこで、二人の結婚の切っ掛けを…

使用禁止の言葉

中国を「支那」と言うと怒られる。 中国が嫌がるかららしい。 昔のヒット曲「支那の夜」は、今では「シナの夜」。 オッカシイなぁ。 そもそも中国は、英語ではCHINAで、これは許されている。 「チャイナ」と発音されるから「支那」ではないと言い訳する…

人間は一人では生きていけないが、二人になると喧嘩する

少し前の話だが、僕の敬愛する先輩が、出張先で脳梗塞で倒れた。 三日間、意識がなかったらしい。 緊急手術とのお陰で意識は回復したが、半身不随になってしまった。 病院に見舞いに行くと、言葉も行動も思うに任せない悔しさから、すぐに泣いてしまう。 そ…

無駄と遊びのバランス

「君の考え方は合理的だ」と言われることを、一番の褒め言葉と考える知人がいる。 他人の行動を、口癖のように「それは無駄なこと」と切り捨てる。 「やること成すこと、遅すぎ」も、他人を批判する時の口癖だった。 場を和ますジョークにも笑わない。 勿論…

人類皆平等??

人類皆平等と言われる。 だから謂われない差別した人は、社会的に弾劾され、場合によっては抹殺されるまでのペナルティを課される。 しかし元々、人類は平等などではない。 生まれ落ちた直後から、不平等な環境に置かれるからだ。 先ず生まれた環境から、差…

一年の新たな門出、正月の過ごし方

昔は、正月が待ち遠しかった。 だが、正月は冥土の旅の一里塚、愛でたくもあり愛でなくもなし! そんなことを思う歳になった。 だから単純に、正月を喜ぶ気持ちにならない。 数え年ではないので、正月に一気に一歳分、歳をとるのではないが、それでも大晦日…

学問と実践

新年あけましておめでとうございます。 今年度もご指導ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。 新年の第一弾は、恥ずかしい過去の懺悔から。 親父は、全く学歴がなかったが、独学で法律を学び、定年後に当時でも難関だった司法書士の試験に合格した。 息…

生きることと死ぬことの境界線

人間は必ず死ぬ。 人間だけではなく、生き物には全て寿命がある。 「鶴は千年亀は万年」と、鶴亀を長寿の代表のように言うが、彼らでもいつかは死ぬ。 それが、生きとし生きるモノの宿命だ。 人間は、鶴亀に比べると早死にだ。 最近は医学の発達でなかなか死…

高須克弥院長ガンバッ!

百田尚樹は、作家としては一流かもしれないが、評論家は失格だ。 この間のアメリカ大統領選についての百田の意見は、聞くに堪えないほどの、暴論と話しの摩り替えばかりだ。 直近では、百田の意見は謀略論だとの批判に「そんなこと言うヤツは、北朝鮮の拉致…

陽と陰は良いが表と裏はダメ???

JALは機内放送で「Ladies & Gentlemen」と呼びかけるのを止めたらしい。 6年前まではフツーの企業戦士で、国内はおろか海外まで飛び回るサラリーマン(今や死語?)生活だったので、飛行機はよく利用した。 世界中の航空会社が、全く違和感なくこの呼び…

メイド・イン・ジャパンと日本神道

今でこそ高品質の代名詞となった「Made in Japanメイド・イン・ジャパン」! 世界中で「日本製品なら品質トラブルは起きない」と信頼されている。 しかし僕は、日本製品が「安かろう悪かろう」の、粗悪品扱いされていた時期を知っている。 昔は、「上等舶来…

有名人の自死や不倫騒ぎ

美人女優で名高かった竹内結子が、自宅で死亡していたと臨時ニュースが流された。 享年40歳。 乳飲み子を抱えながらの自死らしく、何とも心が重くなる出来事だ。 今年の7月には、美男俳優三浦春馬も、自ら命を絶った。 竹内結子の自死の原因については、…