全く強かった巨人が消えてしまった。
開幕直後は絶好調。
移籍した選手や、新たな戦力がかみ合い、無人の野を行くがごとき戦い方で今年は絶対に優勝を予感させた。
しかし、それもセパ交流戦で完全に失速、昨日も負けたようで何と二度目の七連敗。
いまやどことやっても勝てそうな気がしなくなってきた。
原因は主力の怪我だとすぐに分かるが、しかし怪我は野球に付き物でその為に支配下選手が二十人以上いるはずだ。
つまるところ、主力がこけると代わりがいないのが今の体たらくの本当の理由だろう。
すなわち、手っ取り早く他チームの主力選手を引き抜いた補強策ばかりに頼り、生え抜きの新人を鍛える努力を怠った報いが来ている。
ピンチに陥った時の精神的支柱がいない。
この期に至って、またも元阪神のアリアスを補強するフロントの無策さ！
昔の巨人も、王、長嶋の後の五番打者はいつもトレードで補強していた。
その為、王、長嶋が引退した後、チームが一時的に危機的症状を呈した。
この教訓が全く生かされることなく、ひたすら目の前の一勝を追い求めた運営方針に疑問を持たざるを得ない。
球界の常勝チームを宿命づけられた巨人の低迷は、プロ野球の危機を更に深刻にしている。
