昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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快適な生活は資源を無駄遣いする事

インドでは家のもっていない人が約五億人いて、路上で生活している。
今回インド国内を車で移動したら、デリー郊外の高速道路の中央分離帯で生活している人がいるのを見て心底驚いた。
彼らは、あの狭い土地で食べ物を栽培していた。
更に驚いた事に、子供が、横を車が通り過ぎるのに平然と座り込んで用を足していた。

「これがインドなんだ。これが自然に生きていることなんだ」と妙な感銘を受けた。

この時に気がついたのだが、家を建ててそこで生活すると、とてつもない無駄が発生してしまう。
インドで、全員が家に住むと、間違いなくあらゆる天然資源が不足してしまう。
我々には、土地を所有し家を作りそこで生活するのは当たり前だが、住むための空間だけなら、インドのように屋外で寝泊りしていると、まさに必要なものは自分が横たわるだけの広さだけだ。
家は壁によって不必要に大きな空間を占有している。
家財道具にしても、必要最小限な物だけを保存しているわけではなく、一年中で全く着用しないものまで大事にしまいこんでいる。
電気も、家の灯りなど明らかに過剰に室内を照らしている。
家は、家族数人が住む為以上の設備や空間を確保している。

インドの貧乏人は、家もなく、服も一張羅、風呂にも入らず、電気もない生活をしているので、これ以上ないほどの省資源生活者である。
しかし、文明と称して快適な生活を追及した途端、壮大な無駄遣いが発生する事に気づく。
そして、資源を無駄に使い捨て、快適さを貪っている人が、その罪滅ぼしにリサイクルだの省資源だの欺瞞に満ちた運動に血道をあげている。

地球上には、路上生活を余儀なくされている人たちがまだまだ大量に存在するはずだが、それらの人たちが日本人の平均的生活レベルに到達する事に地球の資源は持ちこたえる事が出来るのか。