昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

中高年黄昏族、ついに肩叩きにあう!

定年を控える中高年サラリーマンが恐れる肩叩き。
僕自身、ついにその日を迎えた。
先週のある日、ある人に呼ばれた。「今晩どうかな?君に色々と聞きたいことがあるので二人だけの方がいいんだけど」
「あぁ、そうか!」僕には感じるものがあった。
実は、まもなく大規模組織変更があるのだが、その構想から外れたのだろう。

会食中、彼はなかなか本題に入らない。
あまり関係ないような人物の月旦を延々と繰り返す。
かなりのピッチでアルコールが入った終盤、ついに彼が言い難そうに切り出した。
「ところで君の事だけど、現時点では全く何も分かっていない。何も分かっていないが、ただ、もう年だと思うが、どうかなぁ?」
要は、新体制で若返りを図るので、そろそろ引いてくれないだろうかとの打診のようだ。

僕自身、いずれこの日が来ることは覚悟していた。
そして、その時にどのように振舞うかについては、それなりにシミュレーションを繰り返してきた。
「結構です。後任も信頼できる人材がいますから」
僕にも、ささやかながら意地や誇りがある。
泣いてすがって「何とかなりませんか」などの態度は絶対にとりたくないし、例えそうお願いしてもどうなるものでもない。
彼は、ホッと表情を緩め、「ありがとう、そう言って貰うと気が楽になる」と言った。
その後は、また他愛もない話題を繰り返し、二時間ほど経った所で「では、そろそろ」とお開きとなった。

帰り道で、自分がサラリーマン人生で最大の岐路に立っていることを痛感した。
そうか、これが多くの人が体験しなければならない肩叩きか!
この後は、否応なく今までとは異なる仕事になるし、環境が変り、今まで培ってきた友人知己とはお別れする事になるのだろう。
全て辛い事だが、乗り越えねばならない。
何がどうなるのかは全く分からないが、早く心をリフレッシュし、新たな目標を持たねばならない。

今までも、「人生いたる所に青山あり」「人間万事塞翁が馬」だった。
改めて自分にそう言い聞かせている。