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自動車使用を自粛しよう

ある自動車メーカーの講演会に参加した。
今や日本の自動車産業は世界的レベルで注目されている。
低燃費で故障が少ない。
ガソリンが暴騰している環境下では、絶対的な強みを持っている。
今後長期的には、石油価格は必ず上がるものと見られているので、日系自動車の好調はここ当分継続すると思われ、必然的に鼻息は荒い。
講演会の参加者もかなりの数にのぼり、懇親会では自動車メーカーの幹部たちを取り囲み、大いに議論も盛り上がっていた。
先だってアメリカを訪問した友人が言うには、「今や高速道路を走っている車の50%以上が日本車、デトロイト3の車は各家庭の車庫で眠っている」状況らしい。因みに、デトロイト3とは、GM、フォード、ダイムラークライスラーの事で、従来はBIG-3と称されていたが、今やBIGではないとの理由で、アメリカではデトロイト3との呼称が一般的になっている。
また、トヨタ、ホンダ、ニッサンは、新たにジャパニーズBIG-3と呼ばれ始めたとの話もあり、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いである。
当然、「出る杭は打たれる」で日本車バッシングも始まりそうなので、今回はいち早く現地生産を強化、世界中の生産拠点でトヨタ、ホンダ、ニッサン等の車が増産されている。

一方、自動車が環境に大きな負荷をかけていることも問題視され始めた。
もはや、車は不必要なほど大量に作られている事が、環境破壊の原因となっているのではとの指摘である。
自動車メーカーとしては、環境に配慮している姿勢を示す為に、脱石油とか安全性の確保とかを真剣に考えており、その観点からの講演だったのだが…….

先ず、現在最も大きな問題となっている地球温暖化と、二酸化炭素排出への車の影響である。
車が走行する事で、大量のガソリンが使用され、それが二酸化炭素排出へ繋がっているとの指摘に対して、脱石油で電気自動車や水素燃料を考えているらしい。
ただ、食料を加工した脱石油燃料の場合、技術的ハードルだけでなく、世界中の飢餓を助長する恐れもあり、たかが自動車燃料の為に食料を利用する是非が問われ始めた。
また、電気で走る自動車を作ったとしたら、今度は電気が不足し、社会的問題になる事は必至だ。

しかし、そもそも、日本だけでも毎年毎年1千万台も車を作る必要があるのだろうか?
世界中では6千万台以上の車が作られている。
確かに車はあれば大変便利だが、今や明らかに作りすぎで、地球上の石油をあっという間に使い切ってしまうのではと不安になってしまう。
よって、地球温暖化を憂うるなら、さっさと車つくりをやめるのが一番だ。
車が公共用だけに限定された場合、我々の生活は大変不便になるが、地球環境は全ての面で間違いなく大いに改善されてくる。
自動車業界は今や年間数兆円の利益を出しているが、それは全て地球の資源を使い続けている結果なのだ。
変に難しい技術を駆使し、燃料を変えたり、本来食料のトウモロコシからガソリン代替燃料を考える必要はない。
車を高い価格に設定しなおし、大衆は買えないようにしてしまう。
大衆も、便利さを捨て去り、移動は電車やバスに頼るつつましい生活に逆戻りをする。
これが地球を救う最大の方法だ。
自動車メーカーは、車を売る為に変に小手先の手段で目くらましに走るのではなく、本質的に車はどこまでは必需品なのかを問うべきだろう。