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中国とインド比較

縁あってたびたび両国を訪問した。
いずれも人口が膨大、経済が急発展中の、活気溢れた国だ。
しかし、この両国には大国である事以外には共通項は少ない。

何より、中国は基本的に反日であり、インドは親日がどうかは意見が分かれるが、反日嫌日ではないことは間違いない。
一人っ子政策で人口を抑制する中国と、産むに任せ人口爆発中のインド。
いずれも人口10億を遥かに超える魅力的なマーケットなので、日本資本の投資計画が拡大しているが、余りに日本とは違う文化なので、下手をするととんでもない事態を招いてしまう。

中国とインドの最大の違いは、中国が未だ社会主義共産主義を捨てていないのに比べ、インドは諸々問題が内在しているものの、世界最大の民主主義国家であり、全てが選挙によって決定されている事である。
インドの識字率は低いが、選挙が完全に実施されており、貧乏人の味方として共産党が強いが、共産党一党独裁の中国とは根本的に異なる。

中国の町門の佇まいは、少なくともインドより20年近くは進んでいる。
しかし、これは国家による土地強制収用でのインフラ整備によることが多く、当然ながら貧富の差が拡大し、大きな社会矛盾となっている。
インドでは、元々貧富の差は存在し、貧乏人の生活は悲惨なものだが、多くの場合それを許容してきた。
カーストも実質的に残っているし、宗教的にも差別を飲み込むような文化を醸成しているので、暴力を伴う反対運動は極めて少ない。(最近一部民族が投石による武装行動で道路を封鎖したがこれはレアケース)

中華思想で、唯我独尊の中国と、格差を宗教によって認定し、西欧風の文化を超然として受け入れないインド。
付き合うのが難しいこの両国は、地球の資源を全て食い尽くす可能性の高い、目を離せない恐怖の国家でもある。