今年は長期に正月休みを取り、惰眠を貪っていた。
正月1日は、売れっ子芸人が出演するやたらうるさいだけの馬鹿番組のオンパレードを見続けた。
2日は、朝からゴルフ。
3日は、7時間以上も箱根駅伝に興奮していた。
ところが夕方になって「原油100ドル突破」のニュースが飛び込んできた。
昨年一年間で原油は上がり続け、11月26日で最高値は99.1ドルまで到達していた。
99ドルでも100ドルでも、実際には大した差があるわけではないのだが、たった1ドルだがとうとう原油価格が100ドルを突破した衝撃は大きい。
マスコミは、国際的景況感の悪化を懸念し、警鐘を鳴らし始めた。
案の定、他の国際商品相場価格も急騰、ドル安も進んでいる。
おそらく、今年はあらゆる商品の値上がりが避けられず、不況下でも製品価格が上がってしまう事態が予想されている。
国際的に長期にわたって続いた好景気時代が終わり、40年以上前に提唱されたスタグフレーション時代へ突入する事になる。
これはエライ事なんです!!
今や、石油がなければ我々の生活は成り立たない。
あらゆる製品が、直接間接を問わず、石油からの製品でできており、石油をベースにした原料で動いている。
経済活動の根幹を成す原油価格が高騰する事は、石油原産国と原油を扱うメジャーに富が集中し、逆に我々が相対的にその分貧乏になる事であり、生活が苦しくなる事である。
単に、ガソリンが150円台になり、レジャー産業が不況になるだけではない。
何より心配なのは、生きる為に絶対的に必要な食糧が不足してしまう事態だ。
実は、原油は、単に輸送だけでなく、促成栽培や大量生産の為にも、食糧確保に大いに貢献している。
農業に後継者もなく、田畑は次第に宅地へと変わり、主食のコメすら輸入自由化となっている日本は、食料自給率が30%もないはずだ。
原油は、その需給バランスから見て、今後とも安くなる事は考えられない。
正月に100ドルを突破し歯止めがなくなった価格は、今後とも上がり続けるだろう。
どこかでバランスするだろうが、それは150ドルなのか200ドルなのか誰にも分からない。
原油高騰の影響は、間違いなく日本のような威厳のない国には最も厳しく表れる。
しかし、僕自身はまるで緩み切った正月を過ごしている。
果たして、今後の生活はどうなってしまうのか不安を持ってしまうが、もっとも、人生にあまり悲観ばかりしていても仕方がない。
今できるベストを尽くす!
原油100ドル時代を迎え、改めてそう思った。