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学研、トミー地球儀販売中止のお粗末さ

学研、タカラトミーの両社が、日本国内で販売していた地球儀の販売を中止、既に販売済みの物は回収する事になった。

地球儀を中国で生産していたらしいが、中国政府の指示に従い、台湾の国名を消し、「台湾島」と表記した。
玩具業界や学習業界の大手の両社だが、やった事は日本の国益の観点からも、また品質管理の面からもお粗末極まりない。
また学研の地球儀は、ロシアと日本との間で帰属問題が未決着の樺太や千島列島についても、ロシア領と色分けしているらしいので、確信犯と疑われても仕方がない。

日本人は、総じて国土や領土について無頓着だ。
学校でも領土の重要さなど教えないものだから、竹島尖閣諸島についても、「隣国と揉めるのなら、あんな小さい島なんかくれてやればいい」なる暴論を吐く連中が存在するような有様だ。
島国で、他国から侵略された歴史が少ないので、国土は自動的に守られていると錯覚しているが、普通は、ちょっとでも領土を侵犯されると、それだけで戦争に直結するほど敏感に反応する。

いくら中国から色々と干渉されたからといって、日本の代表的企業が、中国の一方的な主義主張を日本国内で販売する商品に取り入れただけでなく、領土に関して自らの権利を放棄するように振る舞う。
しかも、それは子供たちに大きな影響を及ぼす業種だ。

賃金の安い中国に、製品の生産を委託するのは各社の自由裁量だろう。
しかし、その対外的品質管理責任は全て販売会社が負うべきであり、当然ながら学研もタカラトミーも厳重な製品チェックを行っていたはずだ。
ところが、生産を依頼した日本側企業よりも、下請け先の中国の意向が強く反映され、「中国政府の指示に従わざるを得なかった」とは、全く信じられない無責任体質だ。

今回問題を引き起こした両社が、「中国の主張が正しい」と主張するのなら、それはそれで議論に値するが、慌てて商品回収に走るのは単なるドタバタ劇でしかない。
時代がかった事を言えば、世が世なら「非国民」とか「国賊」に匹敵するような行為との自覚はあるのだろうか。
両社は今回、単に定価で回収するだけでなく、少なくとも会社として台湾に正式に謝罪をするべきだと思う。