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チベット問題と田原総一郎

日曜日、サンデープロジェクト
中国を訪問してきた田原が、中国とチベット問題にどのようなコメントをするのか楽しみだった。
実は当日ゴルフだったので、わざわざ録画までして見たのだが、案の定と言うか、誠にキレのない発言に終始、訳が分からない結末だった。

田原は、中国の習近平副主席とは「12時間激論、口喧嘩などじゃなく、もっとガンガンやった」と喋ったが、そのような噂は寡聞にして聞かない。
田原が引用した日経新聞の記事は、編集委員秋田浩之氏の署名記事であり、その中には中国製ギョーザと、チベットでの取材規制について口喧嘩状況となったとは書いてあるが、我らが田原総一郎が何を発言したのかは全く分からない。
習近平に「ヨーロッパで反対が強まっているが、オリンピックはどうなる?」と聞いたら、「絶対にオリンピックを政治問題にしないと答えた」等は、まるで当たり前のやり取りでしかなく、日頃の舌鋒鋭いツッコミからは程遠い。
大体、中国要人は、自分の都合の悪い発言をするジャーナリストに対しては席を立たんばかりに怒り出し、自由に取材を許可する事はない。
中国に気に入った記事を書く記者だけを選んで、それでも条件付きで取材許可となる。
田原が中国で取材できたとすれば、喧嘩腰の言い争いがあったとは考えにくい。

また、チベット問題について、田原は「日本の報道は相当偏向している」と発言したが、何がどう偏向しているのかを具体的には言わなかった。
ゲストの森本某も旗幟を鮮明にしない。
「事実は分からないが、普通に考えるとダライ集団の組織的犯行に若干の僧侶が参加、一般民衆も暴動に加わった」のような分析をしていたが、何を言いたいのか分からない。
田原は「ビデオは偏向している。警官隊がいない、警官隊がいなければ騒乱状態にはならない」と訳の分からない発言で中国弁護している。
警官隊がいないのは、中国が警官隊のいる画面を写さないだけと見るのが普通だろう。

森本は、「中国で報道が規制されている、情報公開がないので、事情を知らない漢民族がイギリスアマリカ領事館へデモを仕掛ける様なナショナリズム高揚が一番怖い」とか、チベット問題とは関係ない話に終始する。
田原は、「報道規制はケシカラン」と言ったら、中国一番高名なジャーナリストは「報道規制はナンセンスと言った」と中国の変化ぶりを紹介、途中アメリカの今後の対応を心配した挙句、「中国は改革開放に向かっていく過渡期」とまとめた。

いずれも、現在チベットで中国政府が何を行っているのか、あるいはチベット人は何を求めて抗議しているのかについての踏み込んだコメントはなく、「よく分からない」を繰り返すが、「チベット人が一方的に弾圧されているのではない。中国はチベットの独立に一貫して反対している」とのニュアンスの発言をしている事から忖度するに、やはりチベットより中国側に立った姿勢のようだ。
田原総一郎の中国寄り姿勢が透けて見えた気がした。