昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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アフガンのNGO殺害事件について

アフガニスタンで農業指導していたNGO「ペシャワール会伊藤和也さんが惨殺された。
タリバンが犯行声明を出したものの、実のところ誰が殺したのかはわかっていない。

伊藤さんには、政治的な背景も思惑もなく、ただただ善意でアフガニスタンの国民を飢えから救うために活動していたのに、信じられない思いがする。
誰がどう考えても犯行グループが悪い。

ペシャワール会は、「故人の遺志を引き継ぎ、活動を続ける」との声明を発表した。
しかし、国際社会はそんな正義が通用するほど単純ではない。
「NGOだから」とか、「現地の為になっているから」とか、「現地の人に慕われているから」とか、政府機関とは別の活動に対しては、現地の人間が感謝しているから安全との思い込みがある。
しかし、ある地域で認められ感謝されている行為は、隣の地域から反発されている事が多い。

地球全体が仲良くできる事は幻想でしかない。
人類は、文化、民族が違い、信じる神が違うと、自分たちを守る為に敵対する勢力を絶滅させようとしてきた。
そこに善意の行為は通用せず、「敵か味方か」の判断基準しかない。

今回NGOへ攻撃したのも、「外国人は全てが敵」と思い込んでいるグループによる凶行との見方が強い。
NGOが自分たちの信念を貫こうとする尊敬に値するが、一部地域に貢献できても他で迷惑になってしまう現実も直視するべきだろう。

それにしても、評論家の江川紹子のコメントは理解できない。
彼女は、「こんな事が起きるのは、お節介に軍隊を送り込むアメリカの所為」と言った。
世界中のアメリカへの反発は否定しないが、ではゲリラ予備軍を放置したら、世界中の治安は乱れに乱れる。
アメリカの政策で世界に平和になる事もないが、アメリカの努力がなければ世界中が更に不安定になってしまう。
これまた、「アメリカが悪い」で片付くほど簡単ではない。

どうやら人類は、自分達を制御できないほどに膨張してしまったと、絶望的な思いに駆られる事件だ。