昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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シナ人とジャップ

僕はミュージカルが好きだ。
映画「ウェストサイド物語」を見て以来だから、結構年季が入っている。
ジュリー・アンドリュース主演の「サウンドオブミュージック」や「メリーポピンズ」、オードリーヘップバーンの「マイフェアレディ」なんぞはディスクまで買い込み、何度も繰り返し鑑賞している。
中でも一番のお気に入りは「南太平洋」で、主題歌「バリハイ」や「魅惑のワルツ」の素晴らしさは何度聞いても飽きることがない。

と、ここまでは良い事ずくめなのだが、実はずっとこの映画で気になっている事がある。
最初に劇場で観た時には、間違いなく「Jap」と発言するシーンがあったはずだが、ディスクではカットされてしまっていた。
しかし今年になって、ニューヨークでミュージカル「南太平洋」が再演されるらしいので、METでオペラを鑑賞したついでにパンフレットを購入したのだが、その最初に「To bomp a Jap ship」 he cried.と書いてあった。
時代背景が太平洋戦争時の南太平洋であり、まさに日米が戦っている真っ最中なので、当然アメリカ側の日常会話では日本人差別用語の「Jap」が飛び交っていただろうことは容易に想像できる。
今ではアメリカ人が「Jap」とでも言おうものならすぐに日系人が抗議するはずなので、このパンフレットは不適切なものだろうとは思うが、実は僕自身にはそれがどれほどひどい言葉かの実感がない。
よって例え、面と向かって「Jap」と呼ばれても、さして腹が立たないだろう。
黒人を「Negro」や「クロチャン」と呼んだり、日本人がアメリカ人を揶揄して「アメチャン」とか「アメ公」と言うのと同じ程度かもしれない。
しかし、使わない方が無難のようだ。

もう一つ、同じように差別用語と言われる「シナ」も、中国人がなぜあんなに嫌うのかが分からない。
石原慎太郎は「歴史的にシナの呼称に問題はない」と言い続けていたが、中国人の反発が強いものだから、最近は「シナ」と言う事を自重している。
「シナ」とは単なるChinaのローマ字読みかと思っていたが、中国人には全く不快な言葉らしい。
それでは日本地図の「東支那海」も問題になるのだろうか?
そもそも、今や「シナ」を変換しても「支那」の単語は出てこず「東シナ海」になっている。
支那」は使用禁止のようだ。

国際間でお互いに不幸な歴史が存在する場合は、まるで自覚がないまま相手を傷つける言葉があるのだろう。