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朝青龍のガッツポーズは悪い事なのだろうか?

朝青龍は外国人相撲レスラーだ。
だから、喜びを押し殺すのは得意ではない。
むしろ、うれしい時には喜び、悲しい時には涙ぐみ、とりわけ怒ったときには毒づく。

日本の美徳は真逆だ。
うれしくても、悲しくても、頭にきても、表情を押し殺す。
そうすれば、「奥行きが深い人」と賞賛される。

だから朝青龍が喜怒哀楽をあからさまに表すと、横審の内館牧子は「負けた人の前でのガッツポーズは、人間としてもアスリートとしても醜い」と、条件反射か馬鹿の一つ覚えのように非難する。
このオンナ、実は白鵬のファンらしく、白鵬の所作振る舞いに問題があっても決して文句を言う事はない。
一方、大嫌いな朝青龍に対しては、例え優勝しても「優勝はマグレ」と暴言を発する。
朝青龍憎しの発言だが、これは朝青龍を優勝させてしまった白鵬をはじめとした他の力士への侮辱でもある。
何故なら彼らは、「マグレでしか優勝できない、稽古不足で体がプヨプヨ」の情けない朝青龍に、負けてしまった事になるのだから。
このオンナは、何の資格があって、またどれほど相撲への見識があって、朝青龍や他の力士の技量や品格を云々できるのだろうか?
少なくとも、秋場所朝青龍への予測は丸外れだったし、その後の言い訳も支離滅裂だ。

話を戻すと、実は表情の少ない日本人は、海外では評判が悪い。
外国人は、表情だけではなく、言葉にして説明しないと、なかなか信用してもらえない。
だから、むしろ朝青龍のように怒ったり笑ったり感情がストレートに分かるほうが安心される。
内館は「相撲は国技」だから、日本人的な価値観だけが大事だと力みかえる。
しかし、番付を見て欲しい。
国技だと主張する割には、横綱だけでなく幕内上位に何と外国人力士が多い事か!
またここ暫く、大関を狙う逸材に日本人力士は見当たらない。
こんな体たらくなのに、尚「日本の国技」と言い募る意味があるのだろうか?

今回の朝青龍に対しては、さすがに横審内にも反対だけではなく、「よくやった」との見方もあるらしい。
少なくても客観的に相撲を見るべき立場の横審委員が、内館牧子のような、自分の好き嫌いだけで発言するオンナだけではない事が救いだ。
実際にヒール役朝青龍が勝ち続けた事で、ファンもアンチファンも相撲に関心が高まり、秋場所が多いに盛りあがった事は間違いない。

今回の秋場所を冷静に振り返れば、千秋楽の本割に、鎧袖一触で朝青龍を投げ飛ばした白鵬が最強である事は明白だ。
しかしその最強横綱白鵬でさえ、同じ日に連勝するほどの朝青龍との力の差は未だない。
白鵬にとっては、返す返すも平幕翔天狼に負けた事が最後までたたってしまった。
しかし「絶対的に強くても思いもかけず負けてしまう事が間々ある」、これこそが相撲だ。

千秋楽の横綱決戦は、白鵬が好きな人も、朝青龍を応援する人も、充分に見甲斐があった名勝負だった。
本割でまるで歯が立たなかったに、優勝決定戦では、やや落ち目の朝青龍が昇り龍の白鵬を制したのは、まさに勝負の妙だろう。
相撲を愛する人なら、この二度にわたる勝負を満喫したはずで、例え自分の贔屓が負けたからと言って、悪態をつくような事はしないはずだ。