昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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アァ、松井秀喜!

ゴジラ松井秀喜の去就が決まらない。
今年は世界最高峰ワールドシリーズの、その中でも最高峰MVPを獲得し、大願成就得意満面のはずなのに、何たる事だろうか。

思えば七年前、松井秀喜は日本で一番人気の巨人の四番打者の地位を捨て去り、悲願の大リーグ挑戦、それも小さい頃から憧れだったヤンキースへ活躍の場を求めた。
巨人の四番では物足りない松井の決断に、当時は、勇気ある挑戦と持て囃されたものだ。

その後は、大リーグでも大活躍。
イチローと共に、もっとも成功した日本人大リーガーだ。
ただ好事魔多し、2006年守備中に左手首を痛め、その後は足を痛めたりと故障が多くなり、指名打者として活路を見出さざるを得なくなってしまった。

それでも今年のワールドシリーズでは、三本塁打八打点。
もっともこれでヤンキース残留の可能性が大きくなったと思ったのは、日本人の感性のようだ。
ヤンキースとの契約満了でFA宣言となってしまった。
古巣ヤンキースでは契約締結の優先順位が低いらしく、また他球団からの積極的オファーも見られず、世界の松井秀喜は一時的な浪人状態に晒されている。

日本では絶対にこんな事はないだろう。
日本シリーズで最高殊勲選手になった選手を、所属球団が放出するなど考えにくい。
また生え抜き選手に対しては、特別の計らいもあり、単なる野球選手と言うよりも球団の財産との見方が強い。
一方のアメリカ大リーグでは、選手は球団の商品扱いだ。
投資して、売り時になったら高値で売り飛ばす。
そこには、人情とか、「松井は全てを捨て去り、海を渡ってまでヤンキースでプレイしたかった」とかの本人の切ない希望とかは一切関係ない。

大リーグでのプレイを夢見る日本の野球選手が増えている。
日本で功なり名を遂げた選手だけではなく、いきなり大リーグに挑戦するケースまで出てきた。
しかし実力最優先の大リーグは、日本の野球界とは全く違う。
人間が物として扱われる、そんな覚悟が必要だ。
大成功したはずの松井秀喜でも、ヤンキースでの野球人生を全うするのが困難になっている。
そんな世界がアメリカの大リーグだと、改めて日米野球の違いを感じてしまう。