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小沢一郎的政治について

権勢は斯くも脆く、また斯くも早く移ろうものなのだろうか。
民主党小沢一郎が幹事長になり、実質的に民主党の最高実力者になったのはわずか三ヶ月ほど前。
その後、140人の手兵を引きつれ中国に参内、胡均濤共産党主席の謁見を賜ったのが12月。
12月には、鳩山の首相官邸に子分の国会議員どもを引き連れ、予算策定方針をねじ込んだこともあった。
正月には、民主党180人以上の国会議員が小沢一郎への年始挨拶と称して私邸に集まった。
この間の動きで、今政権の頂点にいるのは鳩山由紀夫総理大臣ではなく、間違いなく小沢一郎だと誰もが認識していた。

そして1月、東京地検小沢一郎の事務所を家宅捜索した。

これには諸説がある。
小沢支持派は、何の証拠もないのに検察が勇み足をしたもので、結局あらゆる努力をしたが確たる証拠がなかったと幕引きする為の捜査と、楽観的だ。
また依然として、民主党潰し目的の国策捜査だとの批判もある。
しかしこれは少数派で、一般的には「小沢一郎はクロ。状況証拠だけでは不十分なのでガサ入れに踏み切った」との見方が多い。
いずれにしても師匠である田中角栄金丸信に続き、三代に亘って小沢一郎東京地検と血みどろの戦いをすることになってしまった。

政治と金の問題については、人一倍気を遣ってきた積りだろうから、小沢一郎にとっては本意ではないだろう。
しかし、土建屋相手に旨い汁をすって来たDNAは、そう簡単に変わるものではない。
今回の騒動を見ても、西松建設鹿島建設から不明朗な資金提供を受けていた事は隠しようがない。
上手く処理した積りでも、天網恢恢疎にして漏らさず。
悪巧みは隠し通せるものではなかった。
結局、身内と思っていた秘書から内部告発されて、証拠を隠滅した事までばれてしまった。

進退窮まった感のある小沢一郎は、今後どのように対応する積りだろうか?
潔く国会議員を辞する事も考えられないではないが、一度知った権力の旨さを簡単に手放すとは思いにくいし、小沢王国に巣食う利権団体は小沢に引退されたら困るはずだ。
そうすると、このまま睨み合ったままの時間稼ぎが考えられる。
検察が告発しようが知らぬ顔を決めつけ、法廷闘争で無罪を訴え続け、国会議員は辞めない。
この場合は、今の権勢を維持するのは難しいだろうが、チルドレン達を操りながら田中角栄に倣って闇将軍と化す。
この辺が一番考えられるカナ?。
検察の標的は極めて鮮明だ。
ここまで騒ぎ立てて、石川秘書逮捕だけでお茶を濁す事はありえない。
どうしても、小沢一郎逮捕まで突き進むしかない。
一旦逮捕されれば、小沢一郎こそ「叩けば埃の出る体」、無事に無罪放免になるはずがない。
政治家小沢一郎の終焉は近い。

鳩山由紀夫がいみじくも言った「小沢幹事長は、今後二度と出る事のない政治家」とは、皮肉にも小沢一郎を言いえて妙なりの表現になっている。
彼のような、指針が明確で、押しが強い強面政治家はいない。
しかし、あまりに突出した為に、周りの誰もが注意できない存在になってしまった。
中国訪問の後韓国に立ち寄り、在日韓国人への参政権付与を約束した事は、中国への謙り印象が強すぎた為にあまり問題視されなかったが、実は売国的行為と指摘する声が多い。
小沢一郎の両親の出自については噂が姦しい。
その彼が外国人への参政権付与に執着するのは、やはり色眼鏡で見られてしまう。
いつもは嫌われている亀井静香の方が、この問題では「参政権が欲しいなら帰化するべき」と正論を吐く。
稀代の政治家小沢一郎は、日本を海外に売り渡す積りなのか?
それも長年の同盟国アメリカではなく、彼が長年密かに通じてきた中国・韓国へなのか?
そのような恐れに対する、日本守旧派東京地検特捜部の反撃なのか?
今回の強制捜査の結末を注目したい。

昨日深夜、名古屋からの帰宅途中の新幹線で、以上の記事を書いた。
帰宅したら、テレビニュースで石川秘書の逮捕を報道していた。
来るべき時が来た。
東京地検特捜部の捜査方法に賛否はあるが、強制捜査に至った以上、秘書の逮捕は必然だった。
後は、本丸小沢一郎に迫る事が出来るのかが最大のポイントに成る。
事は、鳩山政権存亡にすら影響しかねない。

但し今後は、あらゆる政治家の体質から、今回問題視される「小沢的な部分」を払拭する事はマストだ。
選挙には金がかかるから、集金能力が当落の決め手。
その選挙に勝つ事が、政治家の最終目標。
小沢に師事する国会議員達はこのように教育されているが、これではいつまでも「選挙にさえ勝てば全てが正義」のような土着政治が続いてしまい、国際的に通用する政治家は登場しない。

今回の事件を契機に鳩山政権が小沢一郎の桎梏から逃れて、新しい政治の息吹を発信できれば、民主党にとっても、日本の政治にとっても僥倖となるのだが。