昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ワシントンからニューヨークへ

ワシントンは二泊。
アメリカ三日目は、汽車を利用して、フィラデルフィア経由ニューヨークへ向かう。
アメリカでの汽車利用は初めて。

捌けないチケット売り場は、飛行場と一緒。
指定席を頼み「Reserved Coach」なるチケットを受け取るも、座席指定の番号がない。
Coachなので、高価な部屋でも手配したのかも思いきや、実は早い者勝ちでどこに座っても良い、全くの自由席。
待合室の外に長蛇の列で出発を待つが、10時25分発なのに20分になっても開門しない。
案の定発車が遅れ、しかも途中では訳の分からない離合待ちで予定外の臨時停車があり、結局は一時間ほど遅れてフィラデルフィアに到着。

その為、「自由の鐘」を見学するだけになってしまった。
フィラデルフィア駅の荷物一時預けは、大きさに関係なく一個3$なので、ついついケチ心で小さな手荷物は持っていく事に。
地下鉄のチケットはトークンのコイン、これなら小銭を直接投入した方が早いと思ってしまう。数駅で、目的地に到着。
ところが外に出ても、別段それらしい建物が見当たらない。
通りかかった二人の女性に場所を聞くと、一人が遥か遠い場所だと教えてくれた。
「では歩くか」と数歩進んだところで、別の女性が戻ってきて、「Liberty Bellなら左手のすぐそこだ」と親切に教えてくれた。
どうも最初の女性には、当方の正統派英国調Englishが聞き取りにくかったようだ。
と、親切な女性を見ると、顎にかなりの髭を蓄えている。
一瞬、「オトコ?」と思ったが、声はまるで女性そのもの。
アメリカ人は、オソロシー!

時間がなくなったので予定していた昼食もやめて、早々に14時05分発汽車でニューヨークへ向かう。
今度の汽車は正確に走り、ニューヨークのホテル到着は17時。
夕食は、一年前にも訪問した「めんくいてい」で、ラーメンと餃子。

料金を払う段で、日本人従業員から申し訳なさそうに、「すみません。サービス料は別払いなので15%を」と要求された。
当方、チップに慣れていないので、ついつい失念してしまう。
「チップを要求するなんて」と怒る日本人も多いようだが、こちらではチップ制度で社会が成り立っている。
「郷に入らば」で、この制度を理解するように努力するべきだろう。

20時からは、ミュージカル「南太平洋」見学。
実は、今を去る事50年ほど前に初めて、このミュージカル映画を観て以来の大ファンなので、かなり年季が入っている。
しかし客の入りはさほどの事がなく、大よそ六割程度か。
「魅惑のワルツ」「バリハイ」等の歌は懐かしいが、激しい踊りもない所為か、客層も年配者が多い。
台詞の中で、まるで日本への遠慮など見られず、「Jap」が連呼される。
誇り高い日本男児としては、いささか不愉快な思いにもなったが、周りには太平洋戦争で日本軍と戦ったような爺さん連中も多い。
ここは自重、自重。

因みに我々夫婦のすぐ前に、台湾の世界的バイオリニスト林昭亮(チョーリャン・リン)がいた。
どうも舞台下で演奏しているオーケストラに、息子が居たようだ。
お互い、盛んに手を振っていた。