昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ノンアルコールビール

猛暑の中でゴルフをすると、昼休みのビールがたまらなく美味い。
極端な話、ビールを楽しみに、長く辛い苦しさに耐えているとさえ言える。
ところが、2002年道交法改正では、飲酒運転の場合、運転手だけでなく同伴者へも高額の罰金が科される。
最近の世相でも、酔っ払い運転への社会的制裁が、猛烈に厳しくなっている。
どんな酒飲みも、さすがに何十万円もの罰金は覚悟出来ない。
泣きの涙でビールをギブアップする事となり、ゴルフ場の売り上げは激減していた(らしい)。
ゴルフ場にとっても、まさに死活問題だった。
郊外のカラオケ店も、全く同様の悩みだったようだ。

しかし、こんな時にこそ日本人の器用さが発揮される。
需要のある所に、ビジネスチャンスあり。
何と、ゴルフ場や飲み屋の救いの星、ノンアルコールビールを開発したのだ。
当初はそれでもわずかにアルコールが含まれ、厳密に言えば飲酒運転になってしまう恐れがあったが、最近は更に品質改良が進み、アルコール分完全0%、ついでにカロリーまでカットする商品が発売、大人気を博している。

麒麟麦酒は「キリンフリー」、アサヒビールは「ポイントゼロ」、サントリーの「ファインゼロ」、サッポロは「スーパークリア」と、ネーミングにも嗜好を凝らしている。
(これまた最近の大人気者、池上彰先生は、「サントリーのファインゼロのファインは罰金の意味がある」と蘊蓄を垂れていた。)
あまりの人気に、一部商品は品切れ状態が続いている。
新しいものには目がない当方も、早速トライ。
感想は、「確かにビールの味がするナァ!」
喉越しスッキリ、「ウムムッ!美味い!」......ような気がする。

しかし、これほど人気があるノンアルコールビールだが、「もう一杯、お代り!!」をする気にはならない。
それはそうだろう。
ノンアルコールならば、「ビール味のジュース」に過ぎない。
ジュースをお代りなんて、聞いた事ないもんナァ。
どんなにビール味でも、実はビールではない。
ノンアルコールビールは、絶対に飲酒運転は駄目だが、暑い時には何が何でもビールを飲みたい酒飲み連中の切実な思いを実現した日本人の大発明だろうが、果たして国際的にはどこまで評価されるのだろう。

半端ではない量のビールを飲むドイツ人や、平気で飲酒運転の仕出かすアメリカ人に、一度ノンアルコールビールを勧めて感想を聞いてみようと思っている。