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尖閣列島ビデオ流出騒動

この二日間、尖閣列島ビデオ流出問題で、日本中が上を下への大騒ぎとなっている。
誰が、何の目的で?
揣摩臆測が飛び交い、インターネット匿名投稿の功罪論議まで加わり誠に百家争鳴だ。
我らが菅直人首相は、「まずは真相究明」を関係閣僚に指示!
こんな事、わざわざ指示するまでもなく、誰もが既に着手していて当たり前。
危機管理面から言えば、責任問題と善後策が最重要なのに、相変わらず、問題先送りの様子見と時間稼ぎを決め込んでいる。

そもそもこんなビデオなら、事件発生直後にサッサと公開すればよかったのに。
中国の反発を恐れるがあまり、証文の出し遅れみたいな事をやっているから、内外に不満が鬱積する。
産経新聞は、「現場で苦闘する地検や海上保安庁の職員が義憤に駆られて映像を流出させた」と推測し、石原慎太郎の「これは内部告発。誰もが知りたい事だから」と、渡辺義美の「菅政権の内部崩壊」と紹介し、ビデオ流出者に好意的に報じている。

一方、前夜のニュースステーションでは、司会の古館伊知郎が「ビデオを全部公開して」と興奮気味に語ると、ゲストコメンテーターの堀田力は「この問題を蒸し返すよりも、未来の日中関係の方が大事」と、これ以上のビデオ公開に反対していた。
要は、これ以上中国を刺激すると、重要な日中関係が築けないと主張しているのだ。
古館が「何の為に?」と聞くと、「日中の未来の為に」と答える。

僕は堀田の意見には、大いに違和感がある。
日中関係が大事な事には、異論を待たない。
しかし、それが大事だから言いたい事を我慢するのは、健全な国家間の付き合いではない。
ましてや中国は、自己主張が激しい傲慢国家だ。
そんな国を慮ってばかりでは、最重要な日本の国益が守れない。
堀田力は、ロッキード事件田中角栄に論告求刑した、信念の検事との印象があった。
しかし中国を前にすると、平伏外交主義者に変わってしまうようだ。

ビデオ流出が、犯罪なのか正義の告発なのかはまだ分からない。
ただ、どんな事でも関係した人間が複数いれば、隠しおおせるものではない。
菅政権は、最初は公開すると言いながら、途中で中国の顔色を見て腰砕けになった。
それで批判が強まると、数十人の国会議員にだけ、しかも七分間に編集したものを公開した。
何と中途半端で、信念の無い政権だろうと呆れていたら、今回ネットで爆弾が炸裂。

失地回復には、ビデオを全面公開して、尖閣列島に不法侵入した中国漁船問題を世界に訴える事しかない。