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横浜ベイスターズ売却について

予てより、日本プロ野球界のクライマックス・シリーズには疑問があった。
4月から半年かけてペナントを争い優勝しても、その価値はクライマックス・シリーズの一勝分だけ。
パ・リーグでは、二位を20ゲーム近く離し独走だったソフトバンクが勝ち上がり、事なきを得たが、万一今年も日本シリーズに出場できなかったら、何の為の半年間だったのかと物議を醸しただろう。
セ・リーグでも、ペナントを制した中日ドラゴンズがヤクルトを一蹴。
両リーグとも穏当に決着したが、それならそれで、何の為のクライマックス・シリーズなのかが分からなくなる。
アメリカ大リーグのプレイオフ制度のモノマネだろうが、そもそもアメリカと日本では球団数が違う。
わずかリーグ6球団の日本プロ野球で、改めて妙なプレイオフを導入しても、ペナントレースの価値を損なうだけ。
終盤の三位争いが面白いとの意見もあるが、分配金で大幅な差をつける等で選手のモチベーションを高めればよい。
Jリーグには降格制度があるので、選手にとっては最後の最後まで手抜きが許されない。
プロ野球が訳の分からないクライマックス・シリーズでしか後半戦の集客が果たせないのなら、凋落は止めようがないだろう。
こんな妙な制度は、早々にやめた方が良い。

そんな落ち目のプロ野球で、セ・リーグ万年最下位の横浜ベイスターズ売却がまとまった。
購入した会社は、DeNAなる聞き慣れない会社。
と思っていたら、当方が何と三か月前から始めた、モバゲ―「ラーメン魂」の運営会社らしい。
それなら一言、言いたい事がある。
このゲームシステムはロールプレイイング様式なので、かなりの時間をかけながら自分のラーメン屋を大きくしていく。
結構面白いのだが、失敗する事も、行き詰る事もない。
万一失敗しても、リセットすればやり直しが利く。
所詮は「お遊び」の世界なので、あれこれとしち面倒臭く文句を言う必要もないのだろう。

ただこのゲームには、問題点がある。
更に面白く遊ぶ為には、実はカネをかける必要があるのだ。
しかも、実は蜘蛛の糸に絡め取られるかの如くに、実に巧みな誘いが準備されている。
仲間との競争意識を煽られ、ゲームを面白くしたり、仲間よりも先に進む為には、どうしても様々なアイテムを購入しなければならない。
一度でも買うと、次々と新しいアイテムが欲しくなる。
ゲームが、そのように設計されている。
一点ずつは大した金額ではないので、さほど無駄遣いをしている気はなくても、まとまると結構な買い物になる。
一種のマインドコントロール状態で、いつの間にかソコソコの金を使ってしまう。
恥を承知で告白すれば、当方も大枚600円を使ってあるアイテムを購入、癖になってしまう底なし沼の恐ろしさに、慌てて踏みとどまった。
しかしその対象が理性も知性も未熟なガキ相手となると、所謂「現代風、胡散臭いビジネス」だろう。

そんな事業を展開する親会社が、プロ野球球団を持つ。
知名度を上げ、売上げを増やす事が目的だろうが、虚業の世界で人の心理につけ込むようにして増幅していくDeNAの企業体質には、危うさを感じてしまう。