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金メダル狂想曲

今のところ、日本の獲得金メダルは五個。
当初目標の三分の一にも至っていないので、決して喜べる数値ではない。
その分、銀や銅メダルは予想よりもかなり多いが、こちらは元々が目標として数値化するような性質のものではない。
世界を向うに回して戦うアスリート達の目標は、やはり金メダル獲得が似合う。

残念ながら銀メダルで、金メダルに届かなかった選手達に対して、上村春樹選手団団長は、「銀には『負けて銀』と『力を出し切っての銀』の2つがある。アーチェリー(古川高晴)、重量挙げの三宅宏実、水泳(鈴木聡美)は後者の力を出し切った銀。だが、柔道は前者。負けて銀」とコメントした。
何となく深い意味があるようで、実は何の事か分からない。
要は、期待はずれの選手と、思いもかけずメダルに届いた選手がいると言いたいようだ。
僕にはどっちもどっちの銀メダルにしか見えないが、育成費を負担する立場からは、次のリオデジャネイロ大会の皮算用で、どっちのタイプにカネをかければいいのかが問題なのだろう。
確かに、今回はもっと強い外国選手がいた為に残念ながらメダルには届かなかったが、まだまだ伸び代が大きい若手有望株こそが、次回オリンピックの期待の星になる。
が、果たしてそれは誰なのか。

今回のメダリスト達を見渡しても、実は日本選手の中では、そんなイキの良い選手は見当たらない。
金メダリストでは、女子柔道の「野生児」松本薫くらいかな。
体操の内村航平は、四年後も十分通用するだろうが、女子レスリングの伊超馨、吉田沙保里両選手の微妙だ。
オリンピック三連覇は、それはソレハすごい記録だが、彼女たちもいい加減に年を食ってきた。
そろそろ両選手を凌ぐ若手が現れないと、次回もまた「史上初の四連覇」期待となり、その先の展望が描けなくなる。
もう一人の金メダリスト小原日登美は、サッサと引退して子作り宣言。
最初で最後のオリンピックでの金メダルは、大いにカッコいいが、後釜はちゃんと控えているのだろうか。

銀メダル組では、日本人初メダルのバドミントンも、海外の有力選手が失格処分にならないと次回は厳しい。
同じく初メダルの女子卓球も、石川佳純が日本のエースに成長するのは間違いないだろうが、我らが福原愛チャンの体力がどこまで続くかの不安があるし、何よりも滅茶苦茶に強くて差がある中国を凌駕するのは大変なので、次回も金メダルは難しかろう。
水泳の次回は、さすがに北島康介は通用しないだろうが、若手の台頭もあり結構楽しみがありそうだ。
何よりも水泳だけは、他では圧倒的なメダル人種、アメリカやアフリカの黒人連中が不得意なスポーツなのが好都合だ。
「黒人は体が高密度なので比重が重く、水に浮きにくい」と、まるで非科学的な迷信を聞いた事があるが、確かに水泳では黒人の名選手が現れていない。

類稀な投擲技術を有する砲丸投げ室伏広治は、万一次回もメダルに手が届けば、それだけでも「中高年の星!」の資格十分だが、後進を見つけコーチへの転進を図らないと、そろそろ見るのが辛くなってくる。
絶対的な身体能力がモノを言う陸上競技などでは、突然変異で黒人並みの才能を持つ日本人が登場しない限り、百年待ってもオリンピックで金メダルを取る可能性はない。
テクニックを有するリレーで、ライバルがバトンタッチに失敗、棚から牡丹餅みたいな銅メダルが最高の出来になるようにしか思えない。
後は「息の合ったチームプレイ」で身体能力不足を補える団体競技では、ソコソコの成績が残せそうだ。
女子バレーだって、世界レベル復活まで後一歩。
サッカーに至っては、男女共に世界に通用するプレイを見せ始めた。
次回は大いに盛り上がる事が出来そう。

とは言うものの、超マイナーなテコンドーみたいな競技の金メダルと、世界中で圧倒的な競技人口の100m、200メートル走で、史上初の二連覇を果たしたジャマイカのウサイン・ボルトの金メダルが同価値とは到底思えない。
結論は、金メダル獲得数に血道を上げるよりも、身近な日本人が世界を相手に必死に健気なチャレンジする姿に感動しておけばよい。

それにしても、金メダルを取った選手が、メダルをかじるパフォーマンスは何の意味があるのだろう。
日本の女子選手は、決まったようにピースサインとかじりパフォーマンスをやらかすが、甚だしく軽薄だし、第一似合わない事この上ない。