昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ロンドン塔

旅も残り二日。
但しお気楽夫婦旅なので、目が覚めてその日の予定を決めている。
この日も、ロンドンの天気は快晴。
太陽の国、スペインでは曇天やや雨ばっかりだったが、イギリスでは逆に「日本晴れ」の天気が続いている。
この日は、二年前に地下鉄のストで見学を断念したロンドン塔に赴いた。
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ここも見所満載なのだが、ハンプトンコートパレスに比べると、建物の一つ一つのスケールが遥かに劣る。
1時間半もウロウロしていると、ほとんど見終わってしまった。
ロンドン塔には、日本の八咫烏そっくりのRAVENSが保護されている。
単なる烏(カラス)なので、ここでも退治されようとしたらしいが、塔の守り神みたいな意見があり、丁重に保護されるようになったと説明書に書いてあった。
保護されているので、観光客が次々と餌を与える。
その結果、烏特有のハングリー精神が欠落、観光客に擦り寄る情けない姿を晒している。
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途中のベンチで一休みしている間に、隣りに座ったオランダから来た夫婦と仲良くなった。
彼らは息子とそのガールフレンドと共に、この日の朝ロンドンに到着して、そのままロンドン塔見物に来たらしい。
「近くていいね」と言うと、「日本からは遠いね」と同情された。
彼曰く、「妻は四、五回ロンドンに来ているが、自分は初めて」と言うので、「Me, too.、お互いに仕事があって大変だねェ」と慰めあう。
また4月末のオランンダ女王在位50周年には、百万人の人が押し寄せたと自慢していた。
「日本からも皇太子夫婦が参列したヨ」と言うと、夫婦で「知ってる、知ってる」。
では「プリンセス・マサコはMental illnessだ」と説明すると、これもまた「知ってる、知ってる」。
日本の皇室の秘密も、世界中にオープンになっている。
これもまた日本が、解放的な国なので、知らせなくていいことまで知らせてしまう所為なのだろう。

夕食は前夜のタイ料理の隣りにあった、日本うどんの店「こや」。
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早めに行ったが、やはり入り口に列が出来ている。
大人気の店で、9.9ポンドのミソ豚うどんを注文。
後ろの席で、日本人アベックが「美味しい、カンゲキ!」等と言う物だから期待したが、麺は「腰がある」を誤解して固いだけ、ミソ味が利きすぎて塩辛い。
ロンドンでうどんは希少な食べ物かもしれないが、並んでまで食べたい味ではなかった。

ロイヤルオペラハウスの前で、中国人街頭芸人がキーボードみたいな二胡を演奏していた。
写真を撮ったら、「金をよこせ」と文句を言われた。
肖像権にまで拘るプロ根性かもしれないが、良い音に感動していたのに一気に興醒めした。
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オペラの出し物は、モーツァルトの「魔笛」。
粗筋を俄か勉強したが、ストーリーは小学校の学芸会レベルで、何を言いたいのか分からない。
しかし演じる歌い手連中は凄い。
途中休憩を挿んで三時間、オペラ素人を最後まで寝せずに鑑賞させ続けた、世界トップクラスの出演者たちは、良くぞ人間の声であそこまで精密な表現が出来るものと、芸術の一端を垣間見た気分で大満足だった。