昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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中国大連空港の美人小姐

大連のカラオケ店で、指名した相方小姐は、何かと甲斐甲斐しく世話をしてくれる。
少しでも水割りが減ると、すぐに器を満たしてくれる。
その度に「謝々!」とお礼を言うと、「ブゥク~チィ!」と答える。

「どんな意味なの?」と聞いたら、「どう致しまして、英語のYou’re welcome」らしい。
耳にやさしく聞こえるし、イントネーションも良いのですっかり気に入ったが、難点は中国語の発音の難しさ。
何度か練習したら、相方は大袈裟に「オジョーズゥ」と褒めてくれた。

すっかり中国語の達人になった積りで、帰路に就いた。
大連空港の搭乗口に並んでいると、地上係員がパスポートチェックにやってきた。
これが今回中国で見た女性の中では、ダントツの美人。
その彼女は、チェックが終わった顧客の一人一人に、満面に笑みを浮かべながら「Thank you.」とお礼を述べる。

いよいよ当方の番になると、彼女は今までの誰よりも親近感溢れる態度で、「Thank you.」と声をかけてきた。
「これは惚れられたかもしれない」と思われんばかりの笑顔に対して、こちらもここぞとばかりに、覚えたての中国語で「ブゥク~チィ!」と答えた。
何せカラオケ店では、大激賞された中国語だ。
ここで彼女とは、笑顔で更に話が弾むはずだった。

ところが彼女から帰ってきた返事は、「Sorry, I can’t speak Japanese.」だって。

オイオイ、日本語じゃないだろう、列記とした中国語のはずだよ。
とは言うものの、心底困ったような顔つきで謝罪されると、怒り出すわけにもいかない。
照れ笑いを浮かべて、「Never mind.」と言い繕うしかなかった。

それにしても、カラオケ店の小姐の褒め言葉の虚しさよ。
現実は厳しかったナァ。
確かに中国語は、四声とかあって、英語よりも発音が難しい。
彼女が理解できなかったのは、当方が正確なマンダリン発音だった所為かもしれないと自分を慰めたが、大連はマンダリンの領域らしい。

要は、たかがカラオケ店の小姐相手のにわか勉強で、今回の中国出張で会った飛び切りの美人と仲良くなろうと考えるのも厚かましすぎただけ。
今後は、調子に乗って中国語など使わないようにしよう。