昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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「生ける屍」状態です!

火曜日の手術以降、毎日通院しなければならない。
患部にガーゼを詰め込まれ、それを連日取り替えなければならないからだ。

病院の待合室は、患者が溢れている。
待ち時間が長い割には、治療はわずか数分で終わる。
致し方ないとは思うが、たったそれだけの為に、深草の少将でもあるまいに、毎日通い詰めないといけないのが煩わしい。

病院が嫌いな当方、執刀した医者も、治療する医者も、絶対に「先生」とは言わない。
病院では、医者は特権階級、患者は僕みたいな雰囲気があり、医者に対してやたらと慇懃な対応をする患者が多いが、彼らは仕事で当方の治療をしているのであり、こっちはその分、決して安くはない費用を負担している。
そんな気分なので、阿る事も、自分を卑下する事もない。
「専門家としての技術を駆使して、早くゴルフができるように患部を直して欲しい」みたいな態度が露骨で、治療の度に、「ところでゴルフは?」と質問しているが、どの医者も判で押したように「ダメでしょう」と答える。

毎度、生意気で我が儘な質問を繰り返す患者に対して、最初は痛い手術によくぞ歯を食いしばって耐えたとやさしかった医者たちも、最近では応対がズボラになってきているようだ。
医者や看護婦から見れば、可愛げのない不遜な患者に見えているかもしれない。
その所為かどうかは分からないが、どうも完治までは最低でも一か月はかかりそうな感じだ。
後頭部なので自分では確認できないが、手術跡はかなり深いらしく、未だ出血や膿が出ているので、「汗は大敵です」と言われると、いくら厚かましくても「そこを何とか」と食い下がるわけにはいかない。
やむを得ず、毎回「なら、仕方ないですな」と、不貞腐れ気味に答えている。

過去数十年を遡っても、それほど長い間ゴルフをしなかった記憶がない。
しかもこの間は、ゴルフができないだけではない。
汗をかいてはいけないとなると、外出も憚られる。
ひたすら冷房の効いた部屋で、じっとしていなければならない。
傷口が開いているのだから、酒も飲めない。
先日も会社全体のセレモニーがあったが、ウーロン茶しか飲めず、大幅に割り勘負けしてしまった。

更には、風呂に入るのも不自由だ。
首までズッポリと風呂に浸るなんてとんでもない。
汗をかかない為には、低温のお湯に、しかも脇下までしか入れない。
また洗髪も出来ない。

これではまるで、生きる屍ではないか。
とは言うものの、元々自分の健康管理不足が原因なので、誰にあたる訳にもいかない。
結果としては、何とか一日も早く傷口が塞がる事を祈って、不自由極まりない屍生活を送るしかない。