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ヘイトスピーチ論

ヘイトスピーチデモが問題になっている。
特定の民族や人種に対して、憎悪に満ちた言動を取る事で、大久保駅で繰り返されているのは、主として在日朝鮮人を対象にしたデモのようだ。
在日朝鮮人は出ていけ」だけでなく、「朝鮮人を殺せ」とまでシュプレヒコールが激化しているらしいので、やはり尋常ではない事態だろう。

この手のニュースでは、憎悪のターゲットになっている在日朝鮮人からは、「ずっと日本に住んできたのに、こんな事を言われるなんて」と、悲しむ様子が映し出される。
当然ながら日本人の中にも「良識的な人達」がいて、この光景に眉を顰めるシーンも必ず出てくる。
海外では、ヘイトスピーチを規制する国まであるらしく、マァ、いい大人が声を限りに不穏当な発言を繰り返すなんて、決して褒められた事ではない。

しかし、こんな動きが社会現象として注目されるのには、それなりの背景がある。
ヘイトスピーチデモにそれなりの数の日本人が集まるのは、最近の韓国、中国、日本間のギスギスした雰囲気に対して、日本人なりの感情の発露と見なければならない。
竹島尖閣列島の領土問題、歴史認識を巡る認識不一致や外交上の駆け引きは、韓国、中国は彼らなりに日本の対応に不満タラタラのようだが、逆に日本人にとってこの両国の対応は我慢できない程にひどいとしか思えない。
彼らは、従軍慰安婦の像を日本大使館の前に設置したり、大使館に投石したり、果ては日本国旗を燃やしたりする。
中国語も韓国語も理解できないが、あのデモ隊のシュプレヒコールも、恐らくは日本人へのヘイトスピーチそのものだと推測される。
両方とも、足して二で割るような解決方法が取れないので、自国の利益を主張しようとすると、相手に対して攻撃的にならざるを得なくなる。
要はどっちもどっちで、感情を丸出しにして騒ぐ連中の知能指数は、国が違っても大して差がない事を表しているに過ぎない。

マスコミが、こんな幼稚な行動をわざわざ大袈裟に取り上げるから、さも重大事件発生のように伝わるが、日本人は中国、韓国以外にもヘイトスピーチを繰り返した歴史がある。
今となっては信じられないが、安保闘争が盛んだった時期の日本共産党のデモ隊は「ヤンキー・ゴーホーム」、「アメリカ帝国主義反対」と、アメリカに対して憎悪をぶつけていた。
しかし最近では「ヤンキー・ゴーホーム」も「帝国主義」も、完璧な死語(死フレーズ)で、さすがの共産党ですら、自分たちがそんなセリフを繰り返していたとなると赤面するだろう。

どこぞの大学の先生は、「ヘイトスピーチを放置すれば、敵意をむき出しにした差別社会が登場する」と心配しているが、そんなのは杞憂に過ぎない。
日・中・韓三国の関係さえ改善されれば、こんな動きはすぐに雲散霧消する。
だからヘイトスピーチの問題ではなく、全て外交の問題なのだ。
しかしこんな事は「言うは易く、行うは難し」の典型で、三国間の民族に根付いている微妙な対抗意識まで関連している感情を乗り越えないといけないので、かなりの年月が必要となるだろう。
一昔前なら戦争で決着がついた国家利害の綱引きなので、時間さえ掛ければ何とかなる保証もない。
それまでは、お互いの感情を露骨にぶつけ合う事態は避けようがない。
むしろデモでお互いが相手を罵っている程度なら、直接行動に訴えるよりもまだ安全とも言える。
だから日本人の方は、中国、韓国で反日暴動や反日デモが起きたら、身の安全だけを守らなければならないが、デモそのものは意に介さない事だ。
一方の中国、韓国も、日本人が数百人、数千人規模で、中国、韓国を相手にヘイトスピーチを繰り返しても、それが日本人総掛りで自分たちを攻撃するとかを心配する必要は全くない。

中国の習近平朴槿恵の新政権は、自国民の不満解消のはけ口として、極めて計画的に日本を攻撃してくる。
同じガス抜き効果を狙ったものだが、日本のヘイトスピーチは自然発生的で単発的なのに比べ、中国、韓国は、国家そのものが、日本への敵視感情を煽っている。
その結果が集団ヒステリー状態を醸成し、よっぽど事態を悪化させ、問題解決を困難にしているのだが、両方とも出来たばかりの政権維持が最優先なので、そんな冷静な意見など聞く耳を持たない。
実はこれこそが大問題で、日本のヘイトスピーチなんて、無視しておけばそのうちに雲散霧消してしまう、そんな程度の社会現象でしかない。