昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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プロ野球終末論

最近、「プロ野球って面白くないなァ」って思う。
自分自身が、プロ野球を見たいと思わない。
幼かった昔は、ラジオやテレビの中継が楽しみの野球少年だった。
夜更けのプロ野球ニュースも欠かさず見ていたし、新聞の朝刊も、最初に見ていたのがスポーツ欄。
長年に亘って、自他共に認める、プロ野球大好き人間だった。

それがいつからだろう、野球がつまらなく思えてきた。
先ず、贔屓のチームがなくなった。
続いて、あれほど楽しみだった、テレビ中継放送を見なくなった。
今回のオールスター戦も、三試合とも見ていない。
当然、知らない選手が増えてきた。
話題になった新人なら、何とか顔と名前が一致するが、大挙して押しかけてくる出稼ぎの外国人選手などほとんど知らない。

昔は、年に一度は、東京ドームまで観戦に出かけた。
当時の企業は、競って販売促進用に東京ドームの年間契約席を手に入れようとしていた。
プラチナチケットとも言われ、会社も三席ほど確保していた。
これを顧客に渡すと殊の外喜ばれ、大いに商売の役に立っていた。
シーズン開始前には、各グループで抽選会を実施、一番人気だった巨人-阪神戦を引き当てようものなら、恭しく最大顧客に届けたものだった。
しかし今では、苦労して入手した権利だったはずなのに、スッパリと全席解約している。
それを顧客側が、残念がっている様子もない。
まるでそんなモノなど最初からなかったかのような感じで、話題にも上らない。

プロ野球界の盟主を自任する、巨人軍もおかしい。
巨人が強い事が、球界発展につながると思い込み、野球界のルールを、自分に都合のいいように変え続けてきた。
ドラフト制を骨抜きにしたり、フリーエージェント制を導入したり、とにかく巨人を強くする為なら手段を選ばずだった。
江川卓を稀代の嫌われキャラにしてしまった「空白の一日」事件は、元々は巨人の横暴から発生したものであり、新人選手が仕出かす「逆指名」だって、大半に巨人が絡んでいる。
プロ野球最高権威のはずのコミッショナーは、読売新聞、渡邊恒雄のお墨付きがなければ就任できないのは誰もが知っている。
ルール破りや、ルールの勝手気ままな解釈は、廻り回って結局は共同体の利益を損なう事になるのだが、他チームもまた、巨人戦だけがゴールデンカードなので、「ご無理、ご尤も」と巨人の我が儘を許してきた。

巨人ファンは、巨人が全勝する事を期待している人が多い。
巨人が勝てばハッピーなので、他チームとの切磋琢磨なんか関心がなくなる。
実際に資金力を駆使した巨人だけが圧倒的な戦力を有し、ペナントの序盤から独走する事になる。
それを巨人ファンだけが嬉しそうに観戦するが、プロ野球全体が発展は望めない。
昔はプロ野球が一番の人気スポーツだったが、今や国際的には、野球以上に人気のあるスポーツが増えている。
そんな時代に、特定のチームが常に頂点にいなければならないと思い込まれて運営されているスポーツが面白いはずがない。

今や小学生の人気も、野球はサッカーに敵わない。
サッカーに比べると、野球は広い場所が必要だし、使う道具も多い。
更には、固いバットやボールを使うので、身の危険度も高い。
Jリーグを頂点に、地域社会の溶け込む努力を重ねている日本サッカーに比べ、相も変わらず企業の宣伝媒体を役目最優先のプロ野球では、ファンの広がりでも勝負にならない。
野球は、国際的にもマイナースポーツの烙印を押され、オリンピックの競技種目にカムバックする見込みはほとんどない。
対するサッカーは、オリンピックよりも大規模なワールドカップやUEFAが定期的に開催され、ファンを飽きさせる事がない。
日本に関しては、女子サッカーまで人気スポーツに成長していた。

そんな追い込まれた状況なのに、コミッショナーにもオーナーにも、まるで危機感が感じられない。
世の中、巨人ファンだけではなく、他チームを応援している人たちも半分くらいは存在する。
昔から広島カープとか中日ドラゴンズには熱狂的地元ファンが多かったが、最近でも札幌の日ハム、仙台の楽天、福岡のソフトバンクのように、オラが町のチームつくりで成功している。
常勝巨人を希うのは、多く見積もっても野球ファンの半分。
それなのに、いつまでも巨人中心のリーグ経営に現を抜かしているようでは、プロ野球の将来は真っ暗としか言いようがない。

元来がミーハー体質の当方も、今や一にゴルフ、二にサッカー、三、四がなくて五もなくて、六、七飛ばして八に野球か相撲。
ゴルフの次にサッカーを愛する、押しも押されもせぬサッカーフリーク老人となっている。