昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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コーヒーにうるさいオコト

コーヒーに目がないし、拘りが強い。
どれほどかと言えば、会社で飲むインスタントコーヒーは、「絶対にネスカフェゴールドブレンド」と決めていて、浮気など考えた事もないほどだ。
それほど、ブランドに極めてうるさい。
何せ会社の戸棚には、個人用のゴールドブレンドが常時保管され、毎朝これをブラックで飲む事で一日が始まる。
今や会社きっての通として知られ、インスタントコーヒーを語らせると、他の追随を許さない。

このコーヒーに巡り合ったのは、大学一年生の時。
それまでのインスタントの飲み物は、確かにコーヒーの色はしているが、コーヒーの生命線、香りは全くのゼロ。
ついでに言えば、インスタント紅茶の方はもっとひどかった。
こちらの愛飲品は、10袋50円の日東紅茶
最初から香りなんぞ期待できない代物だったが、紅茶の色だけは何度でも出てくる。
最後は使い切った袋をまとめて熱湯を注ぐと、もう一度くらいは紅茶もどきを飲む事が出来た。

こんなモノでも喜ぶ眞に貧相なコーヒー通だったが、ネスカフェゴールドブレンドの出現は将にカルチャーショックだった。
コマーシャルのキャッチコピー「違いが分かる男のネスカフェゴールドブレンド、シャバダ~、シャバダ~、ダ~~」が忘れ難い。
如何にも自分が、選ばれた人間のような気分になった。
当時はクリームを垂らすなんて贅沢の極みで、脱脂粉乳のクリープをまぶして、如何にも通を気取っていた。
「コーヒーにクリープ」もまた、一世を風靡したコマーシャルだった。
爾来、コーヒーと言えば条件反射のように、ゴールドブレンドが浮かんでくる。
50年近い、愛飲歴を誇る。

尤も休日の朝食後に我が家で飲むコーヒーは、さすがにインスタントではない。
先ずはミラーで豆を挽くところから始まり、これは僕の担当になっている。
これだと、仄かに、しかし魅惑的に、コーヒー豆の香りが漂ってくる。
インスタントでは絶対に味わえないもので、その香りを嗅ぎたくてコーヒーを飲む。
コスト的にはかなり嵩むが、庶民の細やかな贅沢だ。

茶店のコーヒーは、場所にもよるが500円ほどする。
ところがドトールコーヒーは、今のところ200円。
安いが、結構美味い。
こんな値段でも商売が成り立っているのだから、一般の喫茶店のコーヒー代はほとんどが場所代なのだろう。
噂では、喫茶店で最も利益率が高いのがコーヒーらしい。
そんな事を聞いたので、ドトール以外でコーヒーを飲む事はない。

そうは言っても僕の中では、最高に美味いのは我が家の手挽きコーヒーで、次がドトール、三番目はゴールドブレンド
会社の自販機では、一杯60円の「モカコーヒー」を飲む事が出来るが、これもまた許容範囲だ。
将にコーヒーにうるさいオトコの、面目躍如だ。

僕は、一日5杯くらいのコーヒーを嗜む。
そうすると、確かにトイレが近くなるが、いくら飲んでも眠れなくなることはない。
他人よりもアルコール分解酵素は少ない方で、酒には弱いが、カフェイン分解酵素は人並み以上あるようだ。