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特定秘密保持法案には反対だけど

間もなく特定秘密保持法案が成立するだろう。
今日の午後にでも、強行採決になりそうだ。
与党、自民党は何が何でもこの法律を成立させようと躍起になっているし、野党は野党で、絶対反対の姿勢だ。
安倍晋三は「国民の知る権利を蔑にすることはない」と説明しているが、そんなのは誰も信じていない。
政府が特定した秘密を漏らしたり、不正な手段で情報を知ろうとすると、最高懲役十年の刑が課される。
そして、どこまでが「通常の取材」として許されるのかがはっきりしない。
何とも胡散臭いので、僕自身は、この法案を好きにはなれない。

勿論国家にとって、絶対に秘密にしなければならない事項があるのは理解できる。
しかしそれも精々10年間程度の秘密であって、どんなに長く見ても30年間までだろう。
日本の場合、一時期民主党政権が成立したが、その時に余りの未熟さ、だらしなさがばれてしまったので、当分は政権交代などあり得ないだろう。
そうすると、60年間も情報公開されないので、ほとんどの人が事実を知らないままになってしまう。
僕はいつも政府や政治に対して、好き勝手な文句ばかりをばかりを言っているが、そのネタが隠され続けるのは、全く持って面白くない。
自民党支持者は賛成派が多いだろうが、ひっちゃきになってまで成立させて欲しい法案とは思わない。

しかし一方では、野党や、街頭で反対デモに熱心な連中の主張については、全く理解できない。
彼らは判で捺したかの如く、「この法案は戦争への道」と叫ぶ。
馬鹿な事を言ってはいけない
戦争を遂行するためには、「敵を殺すための思想教育」こそが、最優先して必須なのだ。
アメリカでは「民主主義を守る」為に他国まで出掛けて戦争するし、大半の国家は、領土を守る為に戦争する。
日本が太平洋戦争に打って出た時は、八紘一宇だの大東亜共栄圏だの、打倒鬼畜米英の思想教育が徹底されていた。
しかし今の日本では、むしろ日本否定の教育が主流。
こんな国家が、戦争に打って出るなどあり得ないし、万が一あったとしてもすぐに負けてしまう。

更に、「与党の国会運営は強引」とか、「まだ審議が尽くされていない」もまた、野党の常套句だ。
しかし彼らが言う、審議が尽くされた状態とは、この法案が廃案になった時しかないのだから、いくら丁寧な国会運営をしても、議論、審議を徹底しても、決して噛み合うはずがない。
賛成派は、「国家機密が駄々漏れの状況を何とかしないといけない」と信じているし、反対派は「国家権力が勝手気ままに運用すると、個人の自由が侵される」と不安に思っている。
そんな両勢力が、いくら時間を掛けて議論をしても全く平行線で終始してしまう。
話し合いが無駄とは言わないが、話し合いで解決できるものではない。
国論を二分するような重要なテーマだが、しかし結局は民主主義の原則、多数決で決定するしかない。
そうなれば国会のねじれが解消されているのだから、結果は火を見るよりも明らかだ。

難しいのは、CIAのエドワード・スノーデンのケースだろう。
尖閣列島での中国船逮捕事件をリークした、一色正春も同様だ。
これは正義の告発か、秘密保持法に違反しているのかは、全く主観で変わってしまう。
結論として、この法案が成立した後の運用を、最大の関心を持って見守り続けるしかない。
「悪法も法」と言われるが、明白な悪法ならば、戦わなければならない。
いずれにしてもこの法案は成立するだろうし、そのような政府を選んだのも前回の選挙なので、日本国民の選択の結果となる。
だから、むしろこの法案が成立した後の方が大事だ。