昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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良い事をすると気持ちがいい、一日一善!

朝の通勤電車で、他人の定期券を拾った。

僕の通勤の場合、二度乗り換えなければならない。
この程度の不便さは、都内で勤務するサラリーマンの通勤にしては、決して珍しいことではない。
その最初の乗り換え駅で、床に雨に濡れたカードが落ちているのを発見した。
誰かがテレホンカードでも落としたのかと拾い上げると、SUICA全盛時代の昨今ではあまり目にしなくなった、カード式定期券だった。

期間は11月から4月末までで、なんと料金が17万円以上。
落し物をした人は、僕よりも遥か彼方から首都圏を目指し、遥か先まで片道69kmもかけて通っている。
しかもまだ三ヶ月以上も有効期限が残っている。
顔も知らない落とし主だが、すっかり同情して駅員に届けることにした。

ところが、駅のどこを見渡しても、肝心の駅員の姿が見えない。
乗り換え駅の度に探すが、どの駅のホームでも駅員がいないことに気がついた。
昔はこんなことはなかった。
必ず制服姿の駅員がいて、乗り換え方法とかを教えてくれた。
結局、会社の近くの最終目的地の駅で、改札口の横の部屋の中にいる駅員に事情を話し、落し物を拾った駅まで送り届けて貰うことにした。

僕の先輩も、定期券をなくして、毎日切符を買っていたが、その費用のバカ高さに驚き呆れ、ついには自費で定期健を再購入した途端、机の上の書類の間に挟まっているのを発見し、心底頭にきていた。
今回の落とし主も、改めて四か月分の定期券を買うと、実に12万円以上もかかる。
そんな金額をなくしたのも同然なので、さぞや焦っただろうし、駅に届いていると聞けば、心から安心するだろう。
僕も朝から「一日一善」が実行できた気がして気分がいい。

それにしても、駅員はどこに行ったのだろう。
早朝のホームは、通勤客でごった返しなので、邪魔にならないように身を隠しているのか、はたまた、収益増のために合理化されてしまったのだろうか。
満員電車の中でもみくちゃにされている間中、ポケットの中の拾った定期券が曲がらないように、細心の注意を払っていたので、いつもの倍以上疲れた。

構内放送などウルサイばかりだと軽視していたが、客サービスのためには、やはりトラブル窓口としての駅員がいてくれた方がありがたい。