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マオ選手、最後は気楽な演技を!

20日早朝と言うか、深更。
僕は旅先のホテルで、喉を乾きに耐え兼ねて目を覚まし、まさに寝ぼけ眼でテレビを見ていた。
前夜のテレビ番組では、女子フィギュアスケートの解説番組が花ざかり。
その全部が、「強いライバルがいるが、絶好調のマオの金メダルが有望」の楽観論ばかり。
オリンピック開幕直後のスケート団体戦の不出来ぶりを知るだけに、「ホンマカイナ?」と懐疑的になるが、それでも「絶望的」と言われるよりも楽しみが増える。
そんな気持ちもあったので、起きたついでにテレビをつけてみた。

既にマオの強敵の一人、韓国キムチ女の演技は終わっていて、暫定一位に収まっている。
明子選手も演技が終わった直後のようで、涙声で「自分のベストを出せた」と話していた。
佳菜子選手は、贔屓目に見てもパッとしない。
そしてロシアの新星、15歳の金メダル候補が演技開始。
これは上手いと思っていたら、ジャンプで転倒。
「ウムウム、これでライバルが減ったわい。」
などと、捕らぬ狸の皮算用をした途端、イタリアのおばはんが高得点を出す。
マオの一人前は、初めて見るロシア娘だが、こいつがイタリアおばはんの上を行って、暫定二位。

真打マオは、(俄フィギュア評論家の東峰には)いささか緊張気味に見える。
演技が始まってすぐ、先ずジャンプで尻餅、次ぎのジャンプも失敗、連続技が決まらない。
散々の出来で、常に提灯評論を繰り返す解説者やアナウンサーでさえ、「信じられないミスです」と言うくらいだから、その酷さが分かる。
結果は、先に演技した佳菜子選手よりも下の16位。
自他ともに認める日本のエースが、三人の日本人選手中の最下位では、周囲以上に本人が大ショックだっただろう。
健気にインタビューに答えてはいたが、実際のマオは放心状態にも見えた。

はっきり言って、我々は期待しすぎたのだろう。
団体戦の不首尾は、ロシア新星の後で会場がざわついていた所為と言い訳された。
マスコミは今回もまた、ロシア二番手娘に興奮した会場の所為と言い訳している。
しかしたとえそうでも、マオにとって16位はない。

NHKの刈谷解説委員は、「上位陣が総崩れ、マオがベストの演技をすれば、銅メダルは可能」と、信じられないような解説をしていた。
更には「マオ選手は、この四年間フリー演技の為に努力してきた」と、当初の「このオリンピックが、選手としての集大成、金メダルを!」の方針などどこかへ忘れ去っている。
そこまでして、期待感を煽らなければならないのか。

もはや、メダル獲得の命運は尽きている。
マオ選手も、他の選手も、精一杯やった結果が今回の得点だろう。
ならば、それを全面的に受け入れ、選手を労えば良い。
たかが20歳前後の選手が、一億国民の期待を一身に集めるなんて、気の毒すぎる、

後は、マオ選手も、明子選手、佳菜子選手も、残った競技に全力を尽くすだけでいいじゃないか。
メダル獲得の目がなくなった今は、最後の晴れ舞台で全身全霊の演技を見ることができれば、僕はそれだけで満足する。