昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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時の流れを忘れて

テレサ・テンの名曲に「時の流れに身をまかせ」がある。
時の流れに身をまかせ、貴方の色に染められ」と色っぽく歌っていたが、当方は「時の流れに身をまかせ」ていたら、曜日の感覚がなくなった。

会社員時代に、サザエさん症候群になった後輩がいる。
日曜日午後6時半、テレビ番組「サザエさん」の音楽が流れてくると、それだけで翌日からの仕事が気になり、憂鬱になってしまうらしい。
仕事スタートになる月曜日は、ブルーマンディ
これから長い一週間を考えると、憂鬱になるモノらしい。
逆に金曜日は、外国でもTGIF(Thanks God, it’s Friday.)と言う。
辛かった一週間の労働が終わり、楽しい週末を迎え、心晴れ晴れ、ウキウキ気分になるのは、洋の東西とも変らないようだ。

しかしそれは全て、会社に勤めているから味わうことが出来る。
リタイアした人間は、時の流れそのものを忘れてしまう。

先日一緒したゴルフ仲間の一人が、「来週は高速がチョー混雑するから、今週プレイに来た」と言う。
「何で、来週は混むの?」と質問したら、オマエ馬鹿じゃないかみたいな顔で「来週は三連休!」と教えられた。
ついでに、「何の休日?」に対しては「春分の日、春のお彼岸、そんな事も知らないの」と、半ばと言うより、大いに驚かれた。
更に、「退職わずか一週間で休日を忘れるなんて、適応能力高過ぎ」と呆れ果てていた。

確かに会社員時代は、土日以外に祭日があると一日儲けたような気分になるので、忘れるなんてあり得なかった。
しかし今や、間違いなく時の流れを忘れている。
スケジュール表も電話帳も、仕事のノルマや〆切もないのだから、曜日を気にする必要がない。
今日が何日、何曜日なのか、まるで関心がなくなってしまった。
やはり仕事から離れると、時間軸でモノを考える習性も無くなってきたようだ。

毎日が、日曜日、月曜日、.............、そして土曜日。
全部一緒で、何のアクセントがない。
敢えて言えば、多くの人が仕事に勤しんでいる平日は、混まないし、並ばなくていいから、引退生活者には快適な曜日だ。
逆に勤め人の大半が待ち焦がれる休日も祭日は、あらゆる場所が混雑するし、料金も高いし、スーパー安売りサービスも少ない。
今の身分では、むしろ休日も祭日もない方がありがたい。

時の流れを忘れた人間って、真に勝手なモノだ。