昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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モルモン教会の英会話教室

暇に任せて、英会話の勉強をすることにした。

自称、老人英会話初年兵。
仕事中に英語を使う場面で、思い出すだけでも赤面するような失敗を数多く仕出かした。
外国人との間で言葉が通じないもどかしさを、人一倍感じ続けてきた。
だから英会話スキルを上達させたいとの思いもまた、人並み以上にはある方だろう。

但し、巷の英会話教室で正式に受講すると、それなりの費用を覚悟しなければならない、
収入が年金だけになる身なので、できるだけ支出は少なくしたい。
そんな事を考えていたら、我が家のポストに、近所のモルモン教会の無料の英会話教室へのお誘いチラシが入っていた。
一応事前に電話で確認したが、「別に試験がある訳でもないし、教材もない。いつでもお参加ください」と、実にざっくばらんだ。
布教活動に巻き込まれるリスクはあるが、その時は即辞めてしまえばいいと覚悟、「物は試し」で、取り敢えず参加してみる事にした。

水曜日午後7時から約1時間半。
教会には30人近い受講者がいて、紅毛碧眼、バリバリの外国人講師が10人近くいる。
神様への感謝の祈りから始まる。
宣教師の一人が小声で祈りを捧げるが、何と言っているのか分からない。
最後のAmen.の部分だけは全員で唱和するが、当方はモゴモゴだけ。
その後初参加の当方、全員を前に自己紹介をさせられたが、この辺は場数を踏んでいるので苦にならない、
Let me introduce myself. May name is ○○. I just retired this 7th, March. So I have a lot of spare time now. And I’d like to be a good English speaker. That’s why I came here. Thank you.
これだけの挨拶だが、ノリの良い若者から「好みの食べ物は?」とか「仕事は何だった?」とか、如何にも初心者的質問があった。

初級者、中級者、上級者の三コースがあり、当方は中級者コースを選択。
講師は20台後半と思しき外国人女性が二人に対して、受講者は10人で、男性は4人。
最年長は84歳、続いて74歳、三番目が当方で64歳。
この日のテーマは「Goal and Dream」
この違いについて、一人ずつ自分の考えを英語で説明する。
途中で、英語の言葉当て遊びが入り、最後は宣教師の女性講師が「父の教えでこの道を選んだ。父に感謝している」と、お説教みたいな話をして中〆。
その後に全員参加で、ジェスチャーゲームを30分で、この日の講義は終了。
最期はやはり、神様への感謝のAmen!
当方は今回もモゴモゴ。

解散後の机には駄菓子とポップコーンがあり、ここからは雑談で、受講者は宣教師との会話で英会話スキルアップを図るし、宣教師は祈伏するチャンスを探すのだろう。
年甲斐もなくゲームをやらされるのは苦痛だが、受講料がタダなので文句は言えない。
84歳の男性は、何かとしゃしゃり出て「私ァ、癌患者で」みたいなお涙頂戴節が鼻についたが、トイレで話したらすっかり打ち解けた。
年寄男性に比べ、女性陣は「英語を学んで世界旅行したいノ」とすこぶる元気で、ゲームにも積極的に参加していた。
こんなところでも、女高男低が顕著だ。

講師が全員若いのは、モルモン教会の宣教師として二年間ボランティア奉仕活動中の所為だろう。
当方と信じる神様は違うが、無償奉仕を厭わない精神の気高さは感じられる。
どうせ暇を持て余している身の上なので、もうしばらくモルモンの神様とお付き合いをしてみよう。