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なでしこジャパンを応援しなきゃァネ

なでしこジャパンが、ワールドカップ勝戦アメリカに惨敗した。
客観的に見ると、勝つチャンスはなかった。
あれこれ敗因が挙げられるが、端的に言えば実力の差。
アメリカは、圧倒的に強かった。
しかし、負けたなでしこジャパンの評判は、極めて高い。
少なくとも、彼女たちを非難する報道は皆無だ。
(決勝戦での佐々木則夫監督の采配については、かなり辛辣な批判があるが)

仮に日本サッカー男子チームが、同じような大敗でもしようものなら、彼方此方から大ブーイングを浴びせられるに違いない。
これは一体、何故だろう。

無論負けたとはいえ、ワールドカップ準優勝は大変偉大な実績だ。
日本男子サッカーなどは同じ結果を残すには、とてつもなく長い時間が必要だろうし、シンガポールに引き分ける体たらくでは、いくら時間を掛けても無理かなとも思う。
しかしなでしこジャパンの場合、折角決勝戦まで進んだのなら、やはり優勝する事を望むし、仮に負けても「惜しかったナァ」と思わせて欲しかったのが人情だ。
だから「準優勝で充分満足、なでしこジャパンは素晴らしい」と、持ち上げられている訳ではない。

彼女たちが賞賛されるのは、サッカーにかけるひたむきさが伝わってくるからだろう。
特に主将の宮間あや選手の言動は、単なるサッカー選手のそれではなく、マネジメントの見本、模範だ。
海外からの移籍打診に対しても、日本女子サッカーを思って国内に留まっている彼女から、「女子サッカーをブームではなく、文化にしたい」などと言われると、オジサンファンは無条件で応援したくなる。

往々にして男子選手に見られる、チャラさが少ないのも好ましい。
女子サッカー選手に比べれば、男子はJリーグも隆盛だし、スポンサーの数も多い。
その割に男子は、ヨーロッパや南アメリカとのレベル差は顕著だ。
最近ではアフリカにも勝てず、世界一弱い地域のアジアで何とかワールドカップ予選を通過しているに過ぎないので、本戦ではまるで通用しない。
勝戦など夢のまた夢、現実はベスト8にでも進めばお祭り騒ぎのレベルだ。

一方の女子は、ほとんどの選手が薄給や待遇面の厳しさにもめげず、バイトで生計を立てながら、ひたすらサッカーに打ち込んでいる姿が紹介される。
そんな彼女たちが、体格面で全く敵わない外国勢に伍して、健気に戦う。
しかも、組合せに恵まれたとはいえ、なんだかんだと勝ち進み、ついには決勝戦の舞台にまで上り詰めた。
これでは、彼女たちなでしこジャパンを応援するしかなくなるってモノだ。

女子サッカーは、世界的には大人気スポーツで、今回優勝したアメリカでは男子サッカーを凌いでいるらしい。
今後は体力抜群のアフリカ勢の追い上げも急だろうから、なでしこジャパンの相対優位も決して安泰ではない。
日本サッカー協会は、少なくともなでしこジャパンのメンバーになれば、生活の不安なくサッカーに打ち込めるような、組織的継続的な支援が必要だ。
そんな強力な、なでしこジャパンへの支援策が打ち出される事を、願ってやまない。
オジサンも、応援するからネ!