昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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ロシア人って………

今年の夏には、身の程知らずにも、ロシア旅行を予定している。

ソ連時代はレニングラードと呼ばれ、有り難くもロシア革命の父、レーニンの名前を拝謁していた。
第二次大戦では、長期に亘る死闘の結果、ナチスドイツ弱体化の直接的原因を作った英雄的な街だ。
しかし連合国にとっても多大な利益を齎したその功績も、ソ連崩壊と共にあっさりと霧消。
今では小林旭の「昔の名前で出ています」で、サンクトペテルブルグと改名している。
 
この「北のヴェネツィア」と称される、風光明媚なロシア第二の街に五日間滞在する。
エルミタージュ美術館や市街地を巡り、オペラを鑑賞する予定だ。
ヨーロッパには何度も出かけているが、ロシアは処女地。
決して治安が良いわけではなさそうだし、それなりに緊張感がある。
とは言え、それを恐れていては、新しい世界は広がらない。
今回は、何かあれば生命最優先で旅する積りの、決死行を敢行する。
 
ロシアへの入国には、ビザ必要らしい。
インターネットで調べると、この手続きが何とも面倒くさい。
こんな時には必ず、全てのヤヤコシイ手続きを代行してくれる業者が存在する。
しかしその為には、いくばくかの費用が必要であり、且つパスポートと写真を預けなければならない。
見も知らない赤の他人に、個人情報の宝庫のようなパスポートを委ねるのは不安だ。
そこで、自分でやってみようと思い立った。
 
この手続きには何点かを確認する必要があり、先ずは午前10時頃、日本のロシア大使館に電話。
出てきた女性が「??×**」と、いきなりロシア語で話しかけてきた。
質問する項目は、日本語で説明することさえ難しいモノばかりだ。
ここは余裕綽々の英語で、「日本語を喋るスタッフはいないカイ?」と聞くと、「午後2時半に電話せよ」みたいなことを言う。
しからば、その時間ジャストに電話すると、またまたロシア語の「??×**」。
Japanese, Japanese.」と連呼したら、「それなら午後3時過ぎに電話せよ」だって。
ここで文句を言っても仕方がない。
ロシア人ってこんなモノだろうと、笑顔で「OK, OK.」。
 
午後3時に電話をすると、今度は何度トライしてもいつもお話し中。
最近のスマホは便利なもので、ボタン一つですぐに掛け直すことが出来る。
何度も何度も何度も何度もトライすること147回目で、やっと出てきたオネーチャンがまたしても「??×**」。
この辺でソロソロ我慢の限界に近づき、「日本語!」と声が大きくなる。
すると「Just a moment.」で、ピンポンパンポンと音楽が流れ始めた。
ここから待つこと30分間は、何と音楽だけで全く音沙汰ナシ。
しかも流れ続けた音楽が突然プツン、あとはピーと電子音が流れて、電話が切れてしまった。
 
この時点で午後4時。
さすがにアタマにきて、もう一度電話したら、今度は一発で「??×**」。
30分も待っていたのに、電話キレタゾ!」と凄むと、やっと日本語がわかるロシアオンナが登場して、何とかVISAの内容が把握できた。
簡単な要件でも聞き出すとなると、何と一時間半も掛かるのがロシア流のようだ。
 
しかし実は、ここからが更に大変そうだ。
先ずはロシアで宿泊するホテルからの、招待状が必要らしい。
ツアー旅行なら手続き全部を業者がやってくれるので簡単だろうが、フラフラと勝手気ままに旅をするためには、何から何まで自分でやらないといけない。
それが入手できたら、平日の午前中に、あの難攻不落のロシア大使館に赴かなければならない。
どうやらここまでやると、念願のVISAを入手できそうだ。
まだまだ先は長い。
暫くは、どんなに出来が悪くても、こんなロシア人たちと付き合わないといけないのが辛い。