昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

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財務省って、ヘナチョコ省庁だったんだ

最近の省庁改正で財務省となっているが、その昔は泣く子も黙る大蔵省。
表面的には「先生、センセイ」と煽てられ、威張っているる政治家すら、意のままに操る官僚の中の官僚。
国家公務員試験トップ合格連中のたまり場で、MOF担と言えば、銀行や証券会社のトップエリートであり出世コースの代名詞だった。
謂わば財務省は、省自体も、その周辺に群がる連中も、誰もが認めるエリートの集合体だったはずだ。
 
そのトップエリートにしては、何とお粗末なことを仕出かしたのだろう。
公文書を改竄したと言うのだ。
「誰が?」、「何の目的で?」までは、分かってきている。
どうやら、先の国会で証言した佐川長官の答弁に口裏合わせをした疑いが濃厚らしい。
しかも、改竄を仕出かしたのは今回だけではない。
財務省では、過去から数回に亘って、改竄を繰り返してきたようだ。
 
僕が分からないのは、「どうやって?」の部分だ。
 
僕の知る公文書とは、ペーパーにボールペンで書かれたものに、起案者の印と複数の承認印が捺されているものだった。
それが会社員の後半には、パソコンで作成されるようになってきたが、それでも起案者と承認者の押印は朱印が捺されていた。
重要案件の場合は、承認者一人一人の部屋周りまでして、目の前で押印して貰った。
そんな決裁書をやむを得ない事情で訂正する場合は、二重の訂正線をして、その上に修正印を捺す。
契約書の場合は、右側に○文字訂正と書き込み、そこにも押印する。
要は、密かに勝手に書き換えるなんてことは、絶対に不可能だった。
 
一時期ペーパーレスで、電子決裁が流行った。
電子印ソフトが導入され、一見すると普通の印鑑同様の朱色の承認印になったが、誰でも簡単に偽造できることがバレ、重要案件で採用されることはなかった。
 
今回の近畿財務局での書き換え問題では、
・電子決裁化されていたものを、誰かが(誰かの指示で)書き換えた
・一旦ペーパーで決裁済みの公文書を、組織的に書き換え承認印を取り直した
かの、いずれかだろう。
ここからは推測でしかないが、諸々の状況証拠から見れば、財務省は恐らくは電子決裁された公文書を書き換えたものと思われる。
そんなことをして、バレないと思うのは思慮が浅すぎるが、偏差値抜群の秀才たちには、世間一般の常識など通用せずに、唯我独尊を決め込んでいたのだろう。
 
再発防止案で、どこぞの教授が「ペーパーの公文書は後でいくらでも差し替えられるので、全部を電子決裁化し、後でそれにアクセスした人が分かるシステムにするべき!」と力説していた。
しかし、システムで再発防止が出来るはずはない。
いくらシステム的に網の目を張っても、犯罪者は必ず抜け道を見つけるからだ。
結局は、罪を犯してでも、自分の立場を守ろうとする人間がいる限り、如何なる犯罪にも完全な再発防止策などない。
ましてや今回のように、省庁のトップにコンプライアンス意識が欠落していれば、公文書書き換えが刑事罰に値する重罪などと思わず、いとも簡単に悪に手を染める結果となる。
 
公文書に関して言えば、僕はボールペンで書いたペーパー決裁書を保管するのがベストと思っている。
仮に後で書き換えても、決裁者が全員納得して押印したものなら、それがファイナルの公文書になるからだ。
決定的な対策などありえない訳だから、よりリスクが小さい方法を採用し、後は全員のコンプライアンス意識に任せるしかない。
官僚も会社員も、最後は我が身が可愛い。
公文書改竄やデータ偽造が、自分にとって割の合わない作業と身に染みて分かれば、自ずと罪を犯すことは減るはずだ。
 
それにしても、日本きっての偏差値エリート集団、財務省のモラル低下には目を覆う。
確かに僕の周辺にも、「東大は出たけれど、会社で使い物にならないヤツ」はソコソコ存在した。
財務省も似た様なモノだったことが分かり、それまでの幻想が吹っ飛び、官僚の信用がガタ落ちになった。
日本の国家運営の立場からは、その点が一番致命的な問題だと思う。