昔は平凡な企業戦士、今は辣腕頑固老人の日常!

日頃の思いや鬱憤を吐露!無礼千万なコメントは削除。

日大アメラグ部が仕出かした暴挙

これでも40年以上に亘る、アメリカンフットボールの大ファンだ。
日本で放送されるNFLや日本の主要試合は、ビデオで録画して全部見ている。
その僕から見て、あるいは少しでもアメリカンフットボールに関心のある人なら、大問題になっている日大フェニックス選手のプレイは、一目瞭然で故意の反則プレイと断定できる。
 
アメリカンフットボールは、全プレイが極めて高度に組織化されている。
選手がコーチの思惑通りに動かないと、鼻から勝負にならない。
選手が勝手に、アドリブでプレイするなんてありえないスポーツだ。
そしてその攻撃のキーになるのが、クウォーターバック(QB)だ。
勝敗の60%以上が、QBの出来次第とも言われる。
だから「QBを潰せ」は、ディフェンス陣の合言葉になる。
試合前のハドルで、「○○(敵のQB)を殺せ!」と活を入れるのも、極々普通の光景だ。
それほどQBの存在は大きい。
 
当然ながら、オフェンス側も、必死にQBを守ろうとする。
QBサックを狙うディフェンスと、QBを守って敵陣に攻め入るオフェンスの虚々実々の駆け引きや肉弾戦は、アメリカンフットボール観戦の最大の醍醐味だ。
仮に屈強なオフェンスラインを突破してQBに襲い掛かり、QBが試合続行が不可能になったとすれば、それはディフェンス陣にとっては、最大の勲章になる。
ボクシングで、相手選手のディフェンスをかいくぐり、必殺パンチを浴びせてKO勝ちするボクサーへの賛辞と全く同様なのだ。
 
ではそれは、日大フェニックスM選手の行動と何が違うのか。
M選手は、ゲームとはまるで無関係な場面で、全く無警戒な関学QBを、後ろから不意打ちを食らわせている。
先のボクシングで言えば、ゴングが鳴って戦闘態勢を解いたボクサーを、突然殴り倒す反則と同じだ。
しかも関学攻撃が始まったファーストプレイの出来事となれば、日大は当初から、M選手に関学QBを襲うことを指示していたとしか考えられないのだ。
その後も、日大の故意の反則を裏付ける状況証拠が数多く証言され始めた。
将に日大はM選手を使って、物理的に相手QBを壊すことだけを目的に試合に臨んでいる。
 
大学のアメラグだから教育的側面があるのに、暴力的手段を行使するのは怪しからんとの説もある。
しかし日大や関学アメラグ部は、単なるクラブ活動ではなく、学校の広告塔の役割を担っている。
母校の名誉のためにも、当然ながら勝利が優先される。
選手にとっても、甲子園の高校野球と同様、半ばセミプロと化し、自らの実力をお披露目する場だ。
試合に出なければ実力を証明できないのだから、選手は絶対にコーチに頭が上がらない。

だから勝つ為に、コーチも選手も、相手QBを目の敵にする戦法は理解できる。
しかしそれはあくまで、ルールに則った範囲内でなければ、試合そのものが成立しない。
今回の日大フェニックスが採った、言い訳のできない反則攻撃は、単に日大の評価を下げただけでなく、M選手の将来の全てを奪ってしまった愚かな行動だ。
 
地上波番組では、M選手の顔も背番号もモザイクが入っているが、ネットではとっくに素顔や本名が晒されている。
日大アメリカンフットボール部の監督、コーチの責任は果てしなく大きい。